ファインダー考 VIOOHとSBOOI、そしてEVFへ | norimのブログ

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ファインダーとはカメラの覗き窓の事だ。

この1年間、フィルムカメラをだいぶ買い替えた。
 ContaxG1ContaxG2DBessaR2MinoltaCLE→LeicaM3→LeicaIIIc
(G1、G2D、R2、CLEは売却)

随分と短期間に変えたものだが、結局、わかった事はカメラにおいて一番重要なのは、「ファインダーだ」という事だった。

カメラにおいて、ファインダーの主な役割は2つある。
一つはピントをあわせるという事。もう一つはレンズに合わせた構図を決めるという事だ。
ピントが合っているという事は、言うまでもないことだが、構図を決めるということは、写真の良し悪しを決定する最も重要な事だ。
当然と言えば、当然の事なのだが、この事に気づくのに結構時間がかかった。
LeicaM3ContaxG2Dを撮り較べて初めてわかった事だった。

LeicaM3は1954年発売のカメラ、ContaxG2Dは1996年発売のカメラだ。
当然スペックはG2Dのぶっちぎりだ。G2のスペックは、レンジファインダー史上最強とも言われ、自動視野角調整、1/6000‐16秒のシャッタ‐速度、オートフォーカス、AE機能を内臓する。
それにもかかわらず、実際に写真を撮ってみると気に入った写真はM3で撮ったものの方が多かったのである。
「何故なんだろう」。この理由を考え、それが構図だと言う事に気づき、「ファインダーこそがカメラにとって最も重要な物」だという結論に達した。
ファインダーは、見えれば良いってわけではなかったのである。

M3のファインダーは本当に美しい。
大きい、明るい、浮き出るブライトフレーム、等倍ファインダー、視野率100%
ピント合わせも上記私が使ったレンジファインダーの中でも一番合わせやすかった。
このファインダーのアドバンテージは、それ以外の最新のスペックを補って余りあるものであった。
構図を決める事に専念できるカメラそれがM3だったのだ。

しかしながら、M3は、50mmから135mmの単焦点レンズで撮影することを前提に設計されてる為、50mmより広角の視野枠(ブライトフレーム)は持たない。
またM3の後に購入したLeicaIIIcもまた良いカメラであった。小さく軽く格好がよかったが、M3のファインダーには程遠く、あまり見易いものではなかった。

こんな事もあり、次第に外付けファインダーに興味を覚えるようになってきた。
いろいろ考えた結果、M3用に使うユニバーサルファインダーとIIIc用の50mm外付けファインダーを手に入れようと考えた。
そして、ヤフオクなどでお買い得品をチェックし、しばらくして両方とも手に入れる事が出来た。

①正像ヒドムファインダー VIOOH



35~135mmに可変できるユニバーサルファインダー。M3用に買ってみた。
ダイヤルを回す事により、段々と小さく切り取られていく。

視野角を可変できるファインダーには2種類ある。一つはこのVIOOHのように、広角で大きい枠が出て
望遠になるにつれ枠がだんだんと小さく切り替わっていくタイプ。これをユニバーサルファインダーと言う。
もう一つは、枠は同じで視野角が可変されるタイプ。これはズームファインダーと呼ぶ。



このタイプのファインダーは、かの大写真家アンリ・カルティエ・ブレッソンも使っていた。
とても構造的に凝った物で、デザイン的にも美しい。
そして、現在、上記程度のものでよければ、現在ヤフオクで8000円程度で買える。
充分実用的だし、骨董的価値を考えれば、安い買い物だと思う。

②50mmファインダー SBOOI
LeicaIIIシリーズなど、バルナックライカで使う事を想定して作られたものである。
等倍で見え、ファインダーを覗けば景色を枠で切り取った絵を見る事ができる。
世間でも非常に評価の高いファインダーで前から狙っていた。
元々高価なものであったが、デジカメ全盛時代の今、次第に値が下がり、ヤフオクで、9000円で購入した。





IIIcにつけるとめちゃくちゃ美しいし、実用上も大変素晴らしいものだ。
バルナックを持ってたら是非1つは欲しいものだ。

そして、最後にEVFについて考えてみる。
EVFとは、液晶を使ったファインダーを言うが、最近では主に高級なミラーレスカメラについてくる。
SONY NEXシリーズであればNEX7とNEX6 オリンパスであればOM-Dシリーズなどだ。
カメラにEVFがついてなくても外付けのEVFをつけることも出来る。
私は昨年から今年にかけ、オリンパスPen PM1 PM2 そして SONY NEX-5Nを使ってきたが、どのカメラにも外付けEVFを付けて使った。

EVFは、撮影する映像そのものをファインダーで見ることができる。
その為、構図はおろか、ボケ具合やホワイトバランス、明るさ、までもが確認できるとても便利なものである。私は外で撮影する事が多く、背面液晶画面はほとんど見えない事が多いし、老眼気味でピントの確認も出来ない為、EVFなくしてデジカメでの撮影はできない。
また、このEVFは年々進化しており、段々と現実の画像に近づいてきている。
現在、次期購入第一候補のα7のEVFもかなり良いものと聞くので、とても期待している。

世間では、まだまだOVFのが人気があるが、EVFは、近い将来、究極のファインダーになりうると思っているのだが、どうなるのだろうか?