これまでの経緯(3) | スキルス胃がんと日々のこと。

スキルス胃がんと日々のこと。

2014年10月から、スキルス胃がんステージ4の闘病中。

数日ぶりの我が家。夫が、子供たちがいる。いつもの、変わらない日常。

さっきまで病院にいた時分がなんだか不思議。

北海道の実家から来ている母にご飯支度やら掃除やらしてもらいらくちん。


ふと、右足のふくらはぎに痛みを感じる。

筋肉痛のような。

我慢できないほどではないので、気にしない。


日曜の夜に病院へ戻る。

検査はあと確か大腸の内視鏡だけ。

すぐに退院できるものと、その時は思っていました。


病棟担当の若い医師に、おうちで何か異変ありませんでしたか?と聞かれ、

関係ないと思いますが、右足のふくらはぎが筋肉痛のように痛むんです、と答えた私。


医師、青ざめでた。


そのまま、動かないで!歩かないでね!と言われ、車いすに座らされる。

何なに? びっくりする私に先生、 血栓の可能性があります。肺や心臓にとぶと危ないので、しばらく歩かないでね。と。

暗い外来ロビーを車いすを押してもらい移動。CT室へ。


結果はやっぱり血栓。ちょっと肺にもとんでいるとのこと。


ベッドに戻り、ヘパリン点滴投与始まる。


大腸検査は延期。


翌日月曜日も血液検査の数値が悪く、ヘパリン、ベッド上安静続行。


火曜日、前日から感じていた右の下腹部の痛みがだんだん強くなってくる。ちょっと耐えられない。。


婦人科での私の担当医師は、ボーイッシュな感じが素敵な女性の方。

医局でいろいろと協議したのでしょう。

午後、、

初めてお会いする医師、 これから緊急オペで卵巣を摘出しますがよろしいですか?

ただし、あくまで卵巣を取るだけです。ほかに悪いところが見つかっても摘出しませんとおっしゃる。


私、もうおなかの痛みに耐えられません。


卵巣だけとること。それが何を意味するかは後々になって知ることとなります。


同意。


術前準備はかなりスムーズ。夫も呼び出され、最初の手術のお話から3,4時間後にはオペ室へ。

3時間の予定だそうです。


私の体に初めてメスが入る。 子供2人も自然分娩だった。今まで何一つ病気もしたことがなかった。

長男を出産して一年後、稽留流産を経験しています。麻酔は経験済み。

20数えてねー。 本当に、20数えないうちに、意識無くなっちゃうんですよね。


話し声で目が覚めた。スタッフが笑顔で話している。手術は終わったのね。

ぼんやりした意識の中で、主人とも二言三言話しましたが、またねむってしまいました。


予定通りの3時間強。夫は、摘出した右の卵巣の見せられたそうです。赤ちゃんの頭くらいまで大きくなっていたって。ひえー!!


翌日、担当医より、本当なら術後の癒着防止に歩いてもらいたいんだけど、、、まだ血栓の状態が悪く、そっちの治療が優先だから、それまでベッド上安静にしていてね。とのこと。  

術後のお腹の痛みで歩かされるのもしんどいけど、安静もなんだか不安。

その日は一日中、ベッドの上で、おならを出すことを目標に費やす。


歩行許可がでたのは術後4日目。そして、6日目私と夫、術後の検査結果を聞きに会議室へ。


主治医、執刀医の先生がいらっしゃいました。

摘出した右卵巣の病理検査の結果、がんの原発が胃にあることが分かりました。

同時多発の可能性も探ってみたのですが。。。と言われた。


正直、どっちのほうが良かったのか当時は全く理解できなかった。

今思えば、転移より同時多発のほうがまだ予後が悪くなかったということなのかも。


そのまま、病室は変わらず担当は消火器科へ。


消火器の先生に言われたこと。記憶が定かではなく、大まかに。


胃の底のほうに小さながんがあり、湿潤後粘膜を突き破り、腹膜播種と卵巣転移を起こしている。

ステージ4.

胃の手術はできません。 抗癌剤での治療になります。

当院で標準治療ももちろん可能。


ただ、、、、ある先進医療のデータがどうも悪くないかもしれない、とお話してくれました。

お腹の中に、抗がん剤をいれるのだそうです。


今いる病院出身の医師が半年ほど前から、その先進医療を行っている病院の消化器外科に勤務しているので、取り次ぐことができます。一度、お話だけでも聞きに行ってみますか?と教えてくれました。


とにかく、私の状態はかなり悪いということ。

身内に有益な情報をくれる医療関係者はだれもいない。

今、またこれから何をすべきかも戸惑う中わらにもすがる思い。


その場ですぐに先方に携帯で電話してくれました。予約も取ってもらい、退院後すぐその病院へ話を聞きに行くことができました。