守護神のさがし方|千柱の神様を知る神話ライター・上江洲規子が教える  -2ページ目

守護神のさがし方|千柱の神様を知る神話ライター・上江洲規子が教える 

弱音を飲み込み、人に頼られるのが得意な長女タイプのあなたへ
ふとしんどさを感じたとき、気軽に愚痴を言える相手のような
自分だけの守護神をさがしてみませんか?

今日のラッキー神社

 

先日、湖北の伊香具坂神社にお参りしたとき、滋賀県神社庁のサイト所載の御由緒に釘付けになりました。

 

いわく、

「伊香具神社の創建に続いて、一ノ宮として天神雲根命を祀り、二ノ宮として天種子命を祀ったのが当初の創祀と伝える。 」

 

天神雲根命と天種子命は親子ですから、父を一ノ宮、息子を二ノ宮に祀るというのはわかります。

ただ、現在、伊香具神社の祭神は伊香津臣命なんですよ……。

 

伊香津臣命。

イカツオミは、記紀神話に二度登場します。

 

一度目は神功皇后のとき。

神功皇后が神降ろしをする際、審神者を務めたとされます。

 

仲哀天皇存命のときは、神功皇后が巫女、仲哀天皇が琴を演奏する役目、タケノウチノスクネが審神者でした。

仲哀天皇が暗闇の中で亡くなった後の神降ろしでは、神功皇后が巫女、タケノウチノスクネが琴を演奏する役目。そしてイカツオミが審神者です。

 

つまり、イカツオミはタケノウチノスクネの二番手的な役割だったのでしょうね。

頭の良い、仕事のできる男だったのでしょう。

 

次に登場するのは允恭天皇のとき。

 

允恭天皇は大中姫の妹である衣通姫が絶世の美女だと聞くと、これを宮中に召そうとします。

しかし衣通姫は「お姉さまと一人の男性を争うようなことはしたくない」と、これを拒みます。

 

そこで允恭天皇が遣わすのがイカツオミ。

彼は衣通姫の前に出ると、

「あなたが来て下さらないのなら、私はここで死にます!」

と地面に伏せて動かないんです。

 

これ、允恭天皇が不健康を理由に即位を拒んだときの、大中姫皇后の行動と似ています。

しかし皇后は盃を捧げ持ったまま動かなかったんです。

寝ころんだまま動かないイカツオミとはしんどさが全然違う。

しかもイカツオミは衣通姫が見ていないとき、こっそり懐から食べ物を出し、ボソボソと食べていました。

 

ただのズルなんですよ。

 

そもそも「烏賊」には「賊」の文字が入っていますよね。

これは中国の『南越志』の故事によります。

イカが死んだふりをして海に浮いているところに烏がやってきて、咥えようとします。

その瞬間、イカは触手を伸ばして烏を捕え、逆に食っちゃうんですね。

 

……なるほど。

イカツオミはまさに烏賊。

 

と、どうにもこうにもつかみどころがないイカツオミですが……つ~か、神功皇后が神降ろしを行ったのは西暦201年ごろ。

允恭天皇の即位は412年です。

 

イカツオミとタケノウチノスクネは、「数多くの天皇に仕えた」という意味でも一致しているんですよね。

そして多分、長寿なところも。

 

そして湖北では、またまったく違う神話が伝わります。

 

ある日イカツオミは、天女が水浴びしているところに遭遇します。

そしてその羽衣を盗み、天女を妻としました。

 

イカツオミは羽衣を隠していましたが、天女は探し続け、ついにはそれを発見。

羽衣を見つけた天女は、イカツオミとの子を地上に残し、さっさと天に帰ってしまいました。

イカツオミにも、イカツオミとの子にも、一切未練はなかったんでしょうね。

 

つまり、そ~ゆ~奴なんです(笑)

イカめ!!

 

しかしその赤ん坊は、その後、不思議な人生を送ります。

 

ある日のこと。

菅山寺真寂坊の阿闍梨、尊元和尚はどこからか読経が聞こえるのを不思議に思い、その声がどこから聞こえるのか探しました。

 

すると、美しい赤子が泣いているのを発見。

その天然自然な泣き声が、経文に聞こえたのです。

 

「この子は不可思議な子じゃ」

そう判断した尊元和尚は、子を立派に育て上げました。

そうして大人になったのが、菅原道真です。

 

菅原道真といえば、藤原氏に目の仇にされて大宰府に左遷になったとされる人物です。

 

その父親がイカツオミだとは、不思議。

なぜなら、イカツオミは中臣氏だとされるからです。

 

そしてもし、伊香具坂神社のご由緒にあるように、イカツオミ=天押雲根だったら?

 

天押雲根命は通常、天児屋根……藤原氏の祖神……の子とされます。

そしてどうやら、元春日の主とも関係が深い。

 

ね?

この絡み具合が気になるでしょ?

 

私は、神話は神話だと思っています。

だから神話を丸呑みして、「このエピソードは、こういう史実に基づいている」なんて考え方はしません。

 

ただ、この神話を伝えた人は、何を後世に伝えたかったんだろうとは思う。

 

さて。

 

何を伝えたかったんでしょうね?

 

妄想がはかどりすぎて、困る(笑)

 

 


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今日のラッキー神社

 

みんぱくでは今、「吟遊詩人の世界」展が開催されています。

歌は世につれ 世は歌につれ

彼らが語り歌って巡った歌には、世相が強く反映しています。

籠に閉じ込められた鳥を歌った詩人は、何を訴え、望み、諦めたのか。
故郷を想う曲を奏でた詩人の故郷は、どこかに健在しているのだろうか。
傘がないことを憂いた詩人にとって、何が傘となり得るのだろう。

日本各地に、苦しみ抜いた女人が「私と同じ苦しみを味わう人がないように」と、女性守護の神となった信仰が残ります。

きっと多分、そういったストーリーを歌い伝えた吟遊詩人がいたのだと思う。

タイに旅したとき、
「ピー(お化け。タイ版お岩さんの伝説が伝わる家があるんです)がいる場所に行ってみたい」
言ったら、ガイドさんは目を剥きました。

「だってピーは、誰よりも悲しみを知っている存在でしょう?」
と言ったら、
「だから恨みしかない。祟ることしかしない」
と右手を強く振りました。

その感覚が、そのガイドさんだけのものなのか、タイでは一般的なものなのかはわからない。

ただ、日本人の多くは、私の感覚にある程度の共感を持ってくださるのではないでしょうか。

人は自分の経験を通してしか世の中をみられないから、経験が多いほど、深いほど、共感できる対象も増えます。

だからね。
吟遊詩人の詩が悲しければ悲しいほど、救いも大きいのだと思うのです。

 

興味のある方はぜひ。

 

 


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今日のラッキー神社

 

最初甥っ子に関わり始めたとき、周囲の人たちに

「今こういう状況なんだけど、まず何をすればいいかな」

と相談したところ、仲間のイラストレーターさんから、

「ゲームから始めてみたら?」

と、小幡和輝さんの活動を紹介してもらいました。

 

最近のゲームって、オンラインで会話をしながら進めることも多いらしく、

「引きこもりたいけれど、社交性を身に着けたい」

という人にはぴったりなんだそうです。

 

弟夫婦と甥っ子に齟齬が生まれた原因はまさしくそのゲームでした。

「ゲームばっかりして!!」と怒る両親に、「ゲームの中なら友達がいるんだ」と伝えたいけど上手に伝えられない甥っ子が不毛な喧嘩をしてる感じに見えなくもなかった。

 

そのことに気づいた甥っ子が、

「そうか!ジェネレーションギャップか!!」

と頭を抱えていたのが印象的。

「お父さんもお母さんもわかってくれなくてひどい!!」

とは一切言わなかったですね。

「そうかぁ、お父さんやお母さんは、ゲームで友達を作るとかなかったんだろうなぁ」

と、どうしたら、「ゲームで友達が作れる」ということを説明したらよいのか悩んでました。

両親よりずっと大人じゃん(笑)

 

弟夫婦は今、自分たちの勘違いに気づいているのだろうか(笑)

最後の方は、私ともまったく会話にならない状況だった(俺たちは全部やった。完璧にやった。それでもちゃんとならないのは息子が悪いからだ。なのに俺らがやってないと勘違いしてる姉さんは敵!!だった(笑))し、義妹とは和解した今も何も言ってこないのでさっぱりわかりませんが、結局弟夫婦は経験値が低いんだろうな~と思うなぁ……。

 

経験値を上げるには、いろんな経験をするしかないんだけど、弟は学級委員も生徒会もやってこなかったもんなぁと思う。

こうなるまで知らなかったんですが、家の手伝いも、「お姉ちゃんなんだから当たり前」と私ばかりが押し付けられてきたようで。

私が親を説得して許可を得たものも、弟は「お姉ちゃんにはやってあげたから」と当たり前に享受してたわけで、そりゃ~経験値上がらんわなぁと(^^ゞ

 

会社ではそこそこ出世してたみたいですけど、部下たちは大変だったんじゃないかなと今になれば思います。

一度、弟が責任者を務めるイベントに(「感想聞かせて」と頼まれて)行ったことがあるんですが、いろいろダメなところがあったので言うと、むっちゃ不機嫌になられたもんね(^^ゞ

 

そういや、自転車を貸したらタイヤをパンクさせて帰ってきて、

「明日乗りたいからそれまでになんとかしてや」

と言ったら、

「うるさい!!」

と怒って、何も対応しなかったなとか、いろいろ思い出してしまいました。

 

仲が良かったのであんまり問題になることはなかったんだけど、そういう風に「当たり前の責任」から逃げて生きてたら、経験値が上がるはずがないよなと思う。

 

それはもう、RPGと一緒。

経験値を上げたければ、敵と戦い続けるしかないんです。

どんなにしんどくても、めんどくさくても、ただただ無心に敵を倒し続けるしかありません。

 

……周囲にいる経験値の高い人のこれまでを聞くと、そりゃ~もう、いろいろなことのリーダーを務め、いろいろなことを発案して実現し、ほとんど休む間もなく動きまくってますからね。

経験値が高いのは、いろいろ経験してるからなんですよ。

経験せずに、経験値上げるなんて無理なんですよ。

 

楽して良いことがあるなんてないんですよ。

強くなりたければ、地道にいろいろな経験を重ねなきゃダメなの。


ゲームしてたらそんなの当たり前なのにね。

 

私が、ゲームで気づいたことはもう一つあります。

 

それは、「視野は広くなくちゃダメ」ってこと。

 

RPGで、ダンジョンに入ると、極端に視野が狭くなることがあります。

目の前に道が開けているのか、それとも壁なのかしかわからない。

 

そうすると、どんな簡単な迷路でも、ゴールにたどり着くのがすごく難しくなります。

 

もし、全体が見渡せていたら、1分もかからない迷路を、何十分もかけてクリアしなくてはいけなくなる。

 

ゲームの世界では、何かの技を身につければ視野が広がりますが、現実世界では、視点を上げるしかありません。

自分のことばかり考えるのではなく、社会全体のことを考えるしかない。

 

でもそうすれば、わりと全体が見えてくるようになります。

 

「全然生活が楽にならない!総理やめろ!!」

とか言っててもな~んにもならないでしょ(笑)

 

「社会全体がよくなるためにはどうしたらよいのか」

と考えなくちゃどうしょうもない。

 

ではどうしたらよいのかと言うと、私個人は、

「とにかくTry&Errorを繰り返す以外にあるかい」

と思ってます。

 

いろいろやってみる。

ダメならまた別の方法を考える。

それ以外ありますか???

 

うまくいくかどうかは、運もあればタイミングもある。

王道なんかないってばさ。

 

だから、次々やってみるしかない。

 

次々やってみたら、そりゃたくさんのエラーが出ますよ。

 

エラーが出るたび、騒いでどうする。

 

それよりは、

「こうしてみる手もありますよ」

と提案する方がいいに決まってらぁね。

 

それで、

「それはやってみたけどダメだった」

としか言わない首長もダメと思うわ。

 

「私はこういうやり方でやってみましたが、こういう結果になりました。あなたならどういうやり方でやりますか?」

と聞ける人がベター。

 

次の総理が誰になるのかわかりませんが、私はとにかくたくさんのTryを繰り返し、バンバンエラー出しながらも前進してくれる人を望みます。

 

話が逸れちゃいましたが、とりあえず、ゲームから学べることもたくさんあるよ、と言いたかった。

言いたかったのです(笑)

 

 

 


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