現代の作家さんで、誰の文章が一番好きかと聞かれたら、私は梨木香歩さんの名を挙げます。
太宰とか、谷崎とか、三島とかは、そりゃもう美文ですけれども、いつまでも昭和初期の人の名前を挙げるのは、なんか口惜しい(笑)
で、彼女の作品に『家守奇譚』『冬虫夏草』という連作があります。
家守奇譚は、亡くなった友人の家に住むことになった男が主人公。
短編で成り立っていて、すべての作品に、植物の名のタイトルがついています。
登場人物は主人公と亡くなった友人が主。
友人は琵琶湖でボートを漕いでいるときに亡くなったのですが、水のあるところどこからでも現れるんですね(笑)
そして近くの寺の和尚や隣のおかみさん、主人公は小説家なので友人の編集者や後輩などが登場します。
そして何よりも飼い犬のゴローです。
このゴローが賢い・可愛い・犬格家である……と、素晴らしい犬なんです。
そして『冬虫夏草』は、いなくなったゴローを探しに、主人公が旅をする物語です。
主人公が住む家は、どうやら山科あたりにあるようで、冬虫夏草の物語は、 河桁御河辺神社から始まり、鈴鹿の山あたりで終わっています。
そういうわけで、24日は、冬虫夏草の旅を逆張りしたんですけど、写真が整理できてないので、くわしくはまた明日。
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