《種を越えた恋》オシラさま 5 | 守護神のさがし方|千柱の神様を知る神話ライター・上江洲規子が教える 

守護神のさがし方|千柱の神様を知る神話ライター・上江洲規子が教える 

弱音を飲み込み、人に頼られるのが得意な長女タイプのあなたへ
ふとしんどさを感じたとき、気軽に愚痴を言える相手のような
自分だけの守護神をさがしてみませんか?

今日のラッキー神社

 

もちろん、蛇の正体が神ではなく、「禍々しい存在」とされることもあります。

 

今昔物語だったか、堤中納言物語だったか、探してみても見つけられないので、他の古い物語だったかもしれませんが、蛇の子を宿した娘が、それを殺すために苦労する話もあります。

 

蛇の住処を訪れると、他の蛇が蛇婿と話しているのが聞こえます。

「娘が子どもを処理してしまわないようにしないと」

と他の蛇が言うと、蛇婿は、

「上巳の節句に桃酒、端午の節句に菖蒲酒、重陽の節句に菊酒を飲まない限り、処置できないから大丈夫」

と答えるのです。

 

上巳の節句は3月3日。

端午の節句は5月5日。

重陽の節句は9月9日。

 

お雛祭りには桃を飾りますし、子どもの日には菖蒲を飾りますね?

重陽の節句は、今はあまり知られていませんが、「菊の節句」とも言います。

 

つまりこの話は、節句飾りの由来譚ともなっているわけです。

蛇婿話の中で、娘は蛇を拒絶していますが、最終的にはおめでたい話に結びついています。

 

そういう意味では、蛇婿は、馬婿や犬婿とは少しだけ、色合いが違うように感じます。

 

蛇身の神はいても、馬身や犬身の神というのは聞かないですしね……。

 

ただ、神も鬼も等しく「もの」であります。

聖と邪は紙一重。

神の嫁が幸せとも限りません。

 

蛇が沼や淵の主であった場合は、娘も水の底に沈められてしまいます。

主の妻ですから、不幸であるとも限りませんが、主の虜となり、二度と人間の前に姿を現さないわけですから、孤独でしょう。

 

ただ、それでも馬や犬の妻となった話とは、何か触感が違うように思います。

 

 


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