允恭天皇は即位を非常にためらわれた方でした。
「僕ちん病気がちだから」
とか、
「お父ちゃんも僕ちんのことバカだって言ったもん」
とか、つまんない理由をつけて即位を拒み、世は乱れました。
それに心を痛めた忍坂大中姫は凍えるような冬の日、大きな器に水を満たして捧げ持ち、
「どうぞ即位なさってください」
と懇願しました。
でも、天皇は背を向けて話を聞きません。
それから一時間。
冷たい風を受けて両手を掲げたままの皇后は凍り付き、今にも命を落とさんばかりです。
その段になってやっと天皇は、即位すると決心したのでした。
そんな素晴らしい皇后がいるにも関わらず、よりによってその妹に懸想するってのが許せないんですよね。
でも、いやがる衣通姫を連れてくる手段もいや。
衣通姫の家にやってきた烏賊津臣は、
「あなたがうんと言うまで私は動きません」
と宣言します。
ここまでは大中姫と一緒でしょ?
でも、体勢が全然違う。
「庭に伏していた」
って、寝転がってるだけやん!!!!!!
しかも、懐に隠した食べ物をこっそり食べて、衣通姫が出した食料を拒んで、
「飢え死にしても知らないよ~」
って脅迫をするわけです。
汚い!!!
衣通姫は姉の大中姫と同じで、真っすぐで潔い人物だったのでしょう。
「家臣を殺したら罪だわ」
と、允恭天皇の側室になることを決めたのでした。
あ~……ほんとうにけったくそ悪いったら。
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