方違神社の粽祭りを観てきました。
お茶会を告知したとき、初日に3件問い合せをいただいたので、
「私なんぞのお茶会に、しかも有料なのに参加希望者がいるってことは、霊験バッチリの神社で、護符代わりの粽をいただけて、しかも基本無料のお祭りなら参加希望者多数では?!」
と思ってたのですが、問い合せなし(^^ゞ
ありり?やっぱり「くたびれる」って書いたのがまずかったかしら……。
でも、嘘つくわけにもいかんしね。私の神社巡りは大概くたびれます(笑)
でも、Facebookでも告知していたので、「後学のために行く!強力なお守りがほしい!」と、イラストレーターであり、インバウンドのツアーガイドでもあるおおよどながらさんが参加してくれました。
彼女とは、こんなコラボもしておりまして、よろしければご覧くださいませ。
さて、堺市の方違神社は、和泉・河内・摂津の三つの国に接する場所。
古来「特別な聖地」でした。
特別な聖地があるから、そこが三つの国境になったのか、三つの国境だから特別な聖地になったのか……鶏と卵の議論になっちゃいそうですが、前者ではないかと思っています。
国境は神の来訪する玄関、唯一異界へつながるホールでもあります。それが3つも開口しているわけですから、この土地がいかにただならない場所か、おわかりでしょう。
この神社の土を持っているだけで、絶大なパワーを発するとされています。
往古、神功皇后はこの地を目指していらっしゃり、黄金の小鶏を埋められたとも伝わります。
それから朝になると、金の鈴がふるうかのごとく鶏の鳴き声が聞こえるようになったとか。
また、神功皇后が三韓から凱旋の後、この地で方違の祓をされた古事が、「粽祭」となって伝わっています。
境内の土を菰で包んで粽を作って方角を祓い、謀反人たちを討ち取ったのだとか。
その戦勝の祈りの籠った粽が、祭りの後に参拝者に授与されるというので、ぜひぜひもらっちゃおう!!
……っていうわけですね(#^.^#)
さて、私たちが神社に到着したのは、お祭りの始まる30分前ごろ。
しかし、「粽授与所」からは、すごい行列が伸びていました。
毎年、参拝者にいきわたるだけの粽が用意されているそうですが、有名になっちゃったら手ぶらで帰らなきゃならなくなることもあり得ます。
どうしても欲しい方は、なるべく早く集まりましょう!
並んだらお祭りを見学できないんですけどね(^^ゞ
今回は粽がどんなものか知りたかったので、列に並びましたが、祝詞も聞きたかったな~。
でも、無事粽ゲット!
おおよどさんとツーショットを撮ってFacebookに投稿すると、必ず「姉妹みたい」とコメントがつきます。
服装の趣味とか雰囲気が似てるんですよね~、ほんまに。
その後、14時からは、御砂持神事が始まります。
天狗を先頭に、稚児さんたちが駕籠の天秤を持って、砂を運ぶんですね。
境内の一画に用意された砂を、稚児さんの籠に入れ、
稚児さんは、7~8メートル離れた場所に砂を下します。
輪になって、この所作を数回繰り返せば、お祭りは終わり。
砂を移動させるのは、これくらいの距離です。
あちらとこちらで二か所、竹で四方を囲い、注連縄と紙垂がかけられているのがわかるでしょう?
このお祭りになんの意味があるのかわかりますか?
砂は、この土地の力のこもった聖なるもの。
それを聖なる稚児さんが運ぶことで、さらに聖別されるんだそうですね。
神道では、人は神様の分霊(わけみたま)を持って生まれてくると考えています。
つまり、生まれたての赤ん坊は、神そのものなわけですよ。
私たち大人は現世の穢れをまとった存在ですが、稚児さんは清らかな存在だと考えるわけですね。
また、境内を聖なる稚児さんが踏むことで、土地自体も清められるという意味もあるんだとか。
お祭りには、過去の幸いを繰り返す意味もあります。
○月○日に、こういうことをしたら、何か良いことがあった。
それでは毎年○月○日に同じ所作を繰り返そう……そうやって始まったお祭りは少なくありません。
ここ、方違神社の粽祭もこのパターンになるでしょう。
だから平日でも毎年同じ5月31日にお祭りが行われているんですね。
最近は、決まっていたお祭りの日を祝日に移動させる神社も増えました。
お祭りの担い手が減っている現在、致し方ないことではあるのですが、方違神社には頑張ってほしいな~と思います。
おおよどさんも「昔ながらの祭りって感じでいいねぇ」と満足してはりましたよ。
「面白そう!」と思われた方、来年はぜひ!!
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