入学試験を止めるアメリカ大学達 (ワシントンポスト) | スクラップブック

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ジョージワシントン大学入学希望者は入試がいらない。(ワシントンポスト)


アメリカの名門大学の一つジョージワシントン大学が共通試験の不採用を決めました。

「現在の入試システムは貧困者の大学入学を妨げる原因である。」と言う考えが広まっています。

今までSATACTという共通テストの成績が大学入学希望に求めれてきました。(年7回行われ,最高成績を提出)
有名大学入学にはSAT・ACTの高得点は当然で、その後、各大学が行うエッセイ・口頭試験が勝負です。
しかし、SAT・ACTは高校のカリキュラム外を多く含むため、塾等に通える裕福な層に極めて有利なシステムです。
高校内では良い成績を収めても、SAT・ACTでは高得点を取ることは困難な状態です。
必要なスコアが雑誌等で報道されるため、有名大学は入学の希望さえ出せない優秀な学生の取りこぼしを危惧しているようです。




「決まりきった点数を取る人間より、我々は世界中の異なる背景を持つ、傑出した学生を求めている。」
ジョージワシントン大学は上記のように述べ、アメリカの共通テスト ACT・SATの成績を求めないと決断しました。

有名大学・カレッジはnews・雑誌等で順位づけされています。
ジョージワシントン大学は全米54位です。(国際関係では世界8位。政治学では全米7位)
現在、学部生が約10,000人。大学院生は約14,000人にも及び,「テストの成績」を求めない最大規模の大学になりました。

ジョージワシントン大学に先立って、2009年にACT・SATの成績を求めない決断をしたウェイクフォレスト大学は今全米27位の評価を受けています。
「たった4時間のテストの成績より、我々は高校生活4年間の成績を重視する」
と彼らは述べています。(*一般にアメリカのハイスクールは第九学年から第十二学年の4年間)

高校時代の成績の方が大学入学後の成果を反映しているという説もあり、高校時代の成績で判断する大学が急増しています。
また、アメリカ独自の試験 SAT・ACTではなく 国際バカロレア試験という世界標準の成績を求める大学も増えています。

*日本国内の大学では254校前後が 国際バカロレア試験を入学資格として求めている。
*上智大学国際教養学部では一般受験する者にSATの受験を義務づけている。


◆感想
記事の最後に,学生への「経済的サポート」を強めれば簡単に「優秀な学生」を集めることができるのに。と述べています。

アメリカの私立大学卒業生は300万円程度の借金(奨学金)を持って卒業するといわれます。
大学を卒業すると高収入が約束されていますが、なかなかの負担です。
同じレベルなら「経済的サポートがある大学」を選ぶでしょうから、確実に底上げになるでしょうね!

日本もセンター試験を2020年に廃止し、あたらしいシステムを始めるようです。
1: 大学入学希望者学力評価テストを導入。(※年複数回実施)
2: 高校在学中に「高等学校基礎学力テスト」という新たなテストを設ける。
 ※進学・就職の際の学力証明として活用可能
初めて聞いたときは「何だそれ?」って思ったのですが、「あー、アメリカの受験システムを採用しているのだな。」とよく分かりました。
意地悪なことを言えば、文科省の天下り指定席と言われる大学入試センターの仕事年1回から大きく増えてウマウマですね!


参考:1ジョージワシントン大学入試不要(ワシントンポスト)
参考:2新しい大学入試制度の期待と不安(ベネッセ)


◆今日の面白画像
「言われなくても(笑)」