石見銀山観光を終えて、大田市の駅からギリギリの時間で乗り込んだ特急。自由席でしたが、ガラガラでした。

 

途中

ふるさと納税でもお世話になっている浜田駅に停車して

日本海ギリギリを走る圧巻のパノラマに感動しつつ

やって来たのは、益田です。実は今回の旅を計画しているときに初めて知った街だったのはナイショです。

特急いは益田行ですのでここが終着駅。鉄道の起点の街のようですね。

駅には、人麿公像というのが飾られていました。人麿って、もしかして柿本人麻呂?って思い調べてみたら、まさにその通りで、彼はこの地に生まれたのだそうです。産まれたのは、西暦662年。今から1300年以上も前の話。この街の誇りなんでしょうね。

そんな鉄道の起点の益田駅は立派な駅舎です。

駅のローターリーには、今晩泊まる予定の、グリーンホテルモーリス益田がありました。豊岡で泊ったグリーンホテルモーリスと同じ系列です。今朝、出雲を出発する時に電話があって、一日間違って予約していた僕に、便宜を図って、今日の宿泊に振り替えてくれた、非常に寛容なホテルです。

 

 

もうチェックインの15時も周っていますし、すぐにホテルに入っても良かったのですが、

ホテルの1階に「旅のサロン」という観光案内所があったので、そこに立ち寄ってみることにします。もともと17時半くらいに到着する予定だったところ、石見銀山のスーパー効率的な乗り継ぎにより、2時間以上が浮きましたので、その時間を使って、当初予定になかった益田の観光もしてしまおうという魂胆です。

 

観光案内所のお姉さんは、つけまつげバリバリのイケているお姉さんだったのですが、非常にてきぱきした方で、どれくらい時間があるかとか、どういうものに興味があるかという質問をしたあと、ささっとこのあとの行程を提案してくれました。この方めちゃくちゃ優秀!そこまでの行き方も細かく指示してくれます。

今回、僕も妻も荷物がとにかく軽いので、チェックインして荷物を置いて行動ではなく、もうそのまま行動開始。こういうフットワークの軽さは、今回の旅の大きなポイントでした。妻は荷物少なくしすぎたらしいですが…。

言われた通り、バスに乗ってやってきたのは

医光寺です。入口には

県重要文化財の総門が。

この総門をのぼって、お寺の中に入ると

すばらしい、庭園が見られます。雪舟が作った4つの庭のうち2つがこの益田にあるのだそうです。

そのうちの一つが、こちら医光寺にあり、自然の地形をうまく利用し、石と水を絶妙に配置した、それはそれは美しいお庭でした。そして、それほど有名観光地でもないので、この景色を僕ら夫婦で、二人占め。これが京都にあったら、人を見に来たんだか、お庭を見に来たんだかわからない状況になりがちですが、静寂の中、悠久の歴史に思いを馳せるのは、これまたたまらない時間でした。

お庭に面して、亀と鶴のぬいぐるみが飾られているのが、可愛かった。拝観料は一人500円でしたが、JAF割引で400円になりました。

川沿いの道を5分ほど歩いて次のスポットへ。

やってきたのは、萬福寺です。

こちらにも、また趣の違う、雪舟がデザインした庭園。

丁度あやめが咲いているところでした。

こちらは僕らのほかに、もう一組の拝観客がいましたが、お互い距離を保つこともできるので、ここでものんびりできました。ここからさらに5分ほと歩いて

やってきたのが、歴史文化交流館「れきしーな」。

ここには、益田の歴史が展示してあって、興味深かったです。

日本地図を逆さにしてみると、いろいろと見え方が変わってきますね。益田は当時、その地形を生かして、朝鮮半島や中国との交易で栄えた街だったのだそうです。交易がおこなわれるところには、富が蓄積されていきますので、それで、歴史的遺構が多く残されているのでしょう。

 

れきしーなで案内を担当しているお兄さん(たぶん30代)は、僕らが東京から来たというと、非常に感激してくれました。「GWに数ある観光名所の中、益田を選んでくれて、本当にありがとうございます」と言われ、「いや、実はこの旅をするまで益田のことは知らなかったし、なんなら、石見銀山観光で2時間浮かなかったら、素通りするつもりだったんです」とはもちろん言えませんでした。

 

でも、結果、最高の2時間を過ごすことができました。