4月のとある金曜日のことです。
この日は、会社の同僚が誘ってくれて、さらに場所までアレンジしてくれました。で、このお店がかなりのヒット。新宿の駅から徒歩10分くらいのところにある、普段僕が足を踏み入れないエリアにあるお店。
ものすごいわかりにくいところにある上、
なんかもう入り口も超入りにくい。「和風フレンチ松」というお店なのですが、看板もかなりやっつけ感が漂います。同僚の勧めがなかったら、これだけ見て退散したかも...。
中に入ると、カウンターと奥にテーブル席が二つ。先客は若いカップルが1組。テーブル席に僕ら世代の夫婦が一組。
今回は、この8800円のシェフズコースを頼んでくれていたようです。
まずはビール。ハートランド。のどか湧いていたので、一気のみしてしまい
続いてはお勧めのグラスの白ワイン。
1品目が来ました。
新玉ねぎとスペイン系のハードチーズのブランマンジェ。出汁がしっかりしていて、これ、かなりうまい。和風フレンチってなに?と思っていましたが、これは期待できるかも!
続いて、いきなり稲庭うどんです。自家製からすみに、川でとれる海苔がかかっています。
川海苔なので、磯の香りというよりも、抹茶のような爽やかな香りが鼻腔をくすぐり、カラスミの塩味と稲庭うどんのツルっとした感じが、絶妙なハーモニー。ますます「和」フレンチですね。
続いてはシャルキトリの盛り合わせ。有機野菜のサラダ。自家製ピクルス。合鴨の低温ロースト、パテ・ド・カンパーニュ。美桜鶏のレバーパテです。パテ・ド・カンパーニュももちろんシェフのお手製で、こういうのをいただくと、シェフの実力がすごいなと思ってしまいます。
白ワイン2杯目はモルドバのピノグリ。
続いての料理はまさに和洋折衷。
鰤大根ならぬ、アワビ大根。一緒に炊いたそうです。そしてそれに合わせるのは、アワビの肝に生クリームとニンニクでアクセントをつけたソースで、醤油ベースの鮑に絶妙にあいました。鮑はこの上なく柔らかいし...。
おもわず、ピノグリ2杯目。
魚料理は、魂交(たまかい)という魚のムニエル。ハタ科の巨大なお魚で、全長3メートル、重さ400キロに達することもあるんですって。インド太平洋の珊瑚礁に生息する高級魚なのだそうです。
肉厚で魂交の出汁を煮詰めてつくったソースにからめると、もうため息しか出ません。
ピノグリを半分残して、赤ワインへ。イタリアのワインです。フレンチなのに、フランスのワインが出てこない...。
肉料理は国産牛ランプ肉のステーキでした。オニオンとニンニクのソースが、もう美味しすぎて...。塩と胡椒でシンプルにもいただきましたが、そうすると肉のうまみが前面に出てきますね。
ピノグリを半分残しておいた理由はこちら。なんと、ここに来て、鮨が出てくるんです。右上から時計回りに、天然鯛、25日間熟成したカンパチ、赤海老、7日熟成したイワシ、初ガツオ。 なんでもシェフは、コロナの時に2年間ほどお寿司屋さんで働いた経験があるそうです。そこしか働き口がなかったんですって...。
25日間熟成したカンパチ。え、これカンパチ?というくらい濃厚でねっとりしていておいしかったです。熟成ってこういうことなんですね。
お椀がきました。え、フレンチだよね。と思ったら
中はラーメンです。
しかも麺はサッポロラーメン。うれしい!魚のあら出汁のスープによくあいました。もはやフレンチの要素ゼロ。
デザートはチョコレートのテリーヌ。コーヒーか紅茶が選べるのですが、
目の前に加賀某茶があったので
こちらをお願いしました。最近コーヒーは1日一杯と決めているし、紅茶を飲む気分でもなかったので...。
これで、飲み物含めて約12,000円。オーナーシェフ一人でやっているのと、たぶん居抜きで店舗に一切お金をかけていない(看板すら)からできる価格設定なのかなと思いました。
ここなら、お腹ももたれないし、高年齢の方でも連れてこられるお店だなと思いました。ただ、雰囲気的には高級感があるわけでもないので、接待とかはできないかな。