表彰式の思い出 | きみが輝く時

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児童朝会の表彰式で、 自分にはこんな思い出があります。

 

今までの人生で1枚だけ表彰状をいただきました。小6の時の絵画コンクールで特選をいただいたのが、最初で最後の経験です。

 

小6まで1枚も表彰状をもらったことがなかったので、児童朝会の表彰式はいつも拍手する人でした。

 

それがイヤだったというわけではなく、友達なんかが表彰状をもらったら、心から「スゴイ!」と思い、自分のことのようにうれしかったことを覚えています。

 

うらやましいという気持ちも少しはありましたが、自分とは無縁すぎて切実なうらやましさではありませんでした。

 

そんなある日、突然表彰式で自分の名が呼ばれました。

 

自分の名を呼ぶ声は聞こえましたけど、心に入りませんでした。

クラスメートに促されて朝会台のところまで、フラフラと歩いていきました。

 

幸か不幸か、6年生だったので、代表で校長先生から表彰状を受け取るのも自分でした。何が何だかわからないまま表彰式は終わりました。

 

教室に戻ると、クラスメートに囲まれ、祝福の言葉とともに

 

「朝会台でキョロキョロしてたぞ」

 

「ずっとフラフラしてたぞ」

 

というよくない感想ももらいました。

 

「先生から怒られると思う」という警告も受けました。

 

おそらくみんなのいうとおりの態度だったのだと思います。表彰状をいただくという初めての経験で完全に舞い上がっていました。

 

担任の先生が教室に入ってきました。

 

怒られることの覚悟を決めていた私に、

 

「よかったなあ。すごいぞ。おい、みんなで拍手してあげよう!」と先生は笑顔で言ってくれました。 握手もしてくれました。

 

この時はじめて表彰状をもらえた喜びを実感しました。 

(私が「拍手と握手」を学級づくりの大切なツールとしてきたのは、こうした自分の経験からです)

 

子供たちが私のように突然名前を呼ばれて驚かないように、表彰式の前日には、担任の先生から表彰される子に「表彰されること」を伝えてほしいです。返事の練習もしてあげてほしいです。

 

仮に、表彰式で名前を呼ばれた時に返事ができなくても、児童朝会の場で注意するのはやめたいです。(返事の指導は教室で日常的に行うものだと思います)

 

児童朝会での表彰式はハレの舞台です。子供によっては、私のように最初で最後の経験になる子もいると思います。その子のハレの舞台をみんなで祝ってあげたいです。

 

表彰される子の少し得意げな顔や温かい祝福の拍手に包まれた表彰式であってほしいと思います。