貯金がない | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

12月の中旬から体調不良を理由にずるずると年末まで休み続けた陽キャが年明けからは現場に復帰したのである。



Sさんは陽キャとずっとペアで仕事をしているので文句があるのは理解出来る。



その日は右寄りの社長も現場に顔を出した(途中で帰るけど)ので、自然と若い連中の話になった。



Sさんは真面目なので悪気は全くないのだが間接的に誰かを斬り付けてしまうことがある。



陽キャはジムに通って鍛えているが丸顔で目も大きく丸いせいもあって小太りな印象になる。



陽キャのことを話していると途中に太っていることが経由することになるのだ。



体調不良の理由が風邪みたいな怪しい仮病なのだが、太っていると脂肪があるから暖かいというが実はその脂肪が冷えると普通の人より寒いから風邪を引くと。



その話を聞いてる場には右寄りの社長もいるのだが、右寄りの社長はデブなのだ。



キャラクターとしては子供の頃から太っていた感じのデブである。



僕としてはこのままデブトークを広げるわけにはいかない。



右寄り社長とSさんは大学時代の友人らしいのでその辺の2人の関係性はよくわからない。



それから陽キャは休んでいるのは実家暮らしで安心感があるからだと。




それにあいつは金遣いが荒いと。



そうやって自分の欲望に忠実だからあいつは太っていると。


(もう止めてくれ)と思った。



その場に太っている人がいるのにデブを原因にした推理はやめるんだ!と。



しかし、それだけでは終わらなかった。



Sさんは偶然に陽キャがATMでお金を下ろした時に落とした明細書を拾って見たと。



「あいつ貯金が50万しかなかった(笑)」と。




いや、俺の貯金ゼロだよ!



もうやめろ!!



陽キャは24歳なのでこれから痩せることも出来る。



貯金することも出来る。




僕は40歳で貯金がないのだ。



借金だけはずっとあった。



借金だけは側にいたのだ。



ずっと親友のように借金は寄り添ってくれていた。



リボ払い君とは長い付き合いだった(笑)



なので貯金はゼロなんだけど借金はゼロなので安心していたのだ。



確かに字面として40歳で貯金ゼロは信用がない。



それなりに一生懸命に生きてきたつもりなのだが貯金という喧嘩には勝てない。



真面目な人に意見するのは難しい。


若い頃は貯金するより自己投資とかの経験が大事だと僕が言ってもまるで説得力がない(笑)




僕も独立して右寄りの社長に昼飯のとき外食に誘われるようになって一時期めっちゃ太ったのだ。



それまで昼飯を外食するということはなかった。



都内のオフィス街では昼飯が千円を超えるお店も珍しくない。



みるみるお腹が出てきて服が着れなくなり痩せること(人生初ダイエット)にしたからいいが、これが遅かったら陽キャのデブ理論と同じ状態になっていた。




とりあえず50万は貯金しようと思った。