友達からの電話 | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

とうとう俺は殺されるのかもしれない。



俺の携帯に友達からの着信を知らせるメールが届いたのだ。



友達から連絡が来るのはどれくらいぶりだろうか?



俺と友達についてのことは過去のブログに書いてあるので読んでみて下さい。



これが俺の遺書ブログになるからね。



まぁ簡単に説明すると、俺にはリアルな友達がいなくて、そんで友達を作ろうとしたら出来たわけです。



それが女で、俺と同い年で、しかも人妻だったことが後でわかったんだけど。



なにより旦那が元YKZで、現在は復帰して本職のYKZ46なのよ。



薬坂46というユニットで大阪を拠点に活動してるわけね。



うん、笑えないのよ。



で、俺は仕事柄、建設中の建物の中にいるわけですよ。



そんで、地下階で作業をしてたりすると都内でも携帯は圏外になっちゃうわけよ。



だから友達から久しぶりに着信があったのは昼休みの時間帯だったんだけど、俺は地下で昼寝してたから携帯は圏外のままだったわけ。



で、3時の休憩で電波がかろうじて入る場所に行ったら着信を知らせるメールが届いて、それで友達から着信があったことに気が付いたわけです。



その着信を知らせるメールを見ると3回連続で掛かってきてたわけ。



俺も仕事中だったからショートメールで「どうしたの?」って送ったわけよ。



ちなみに俺はガラケーなのね。



それを説明すると長くなるからやめるけど。



仕事中も考えるわけ、友達に何かあったのかな?と心配するわけよ。



でもね、仕事が終わったあとも友達からメールの返信は来てないわけ。



友達は昼間に電話を掛けてくるなんてことはなかったし、3回も続けて掛けてくるような子じゃないのよ。



なんだろなって、思いながら電車で帰宅して最寄り駅に着いて、繁華街の方に出たら、ハロウィンの化粧をした居酒屋の客引きみたいな兄ちゃんがいたのよ。



あっ今日はハロウィンか!で、ピンと来たのよ。



俺と友達は風俗で出会ったんだけどね。




個室のオイルマッサージなんだけどさ。



で、その店では友達と友達になる前にも客として着いたことがあって、それから3ヶ月くらい経って偶然また一緒になったのよ。



友達も別の店で働いてたり、俺はパチンコで勝ったときの散財でたまたま行ったわけでね。



その日がハロウィンだったことを思い出したのよ。



友達がその日はハロウィンだからプレゼントを用意してるとかでさ。



2つ袋があるからどっちがいいか選ぶみたいなね。



俺は中身を知らないし、袋を持ってきてないから大きさもわからないわけよ。



いきなり言われても選びようがないから悩んでたら友達が両手を出して、じゃあ右手か左手かを選んでと言うわけよ。



どっちの手を選んだか忘れたけど、友達はそっちの手の方の袋を持ってきたわけ。



え?この子バカなんじゃないか?と思うわけ。



そんなの、さじ加減でどっちでもなるわけじゃん。



俺は袋の中身を知らないし、2つの袋そのものをまだ見てないからさ。



そしたら友達は袋を2つ持ってきて、「こっち」って言う方の袋を俺にくれたわけ。



なんていうのかな、提案するくせにそのルールがアホなんだけど、それはそれで運に任せることを楽しむというか、そういう部分でこの子は不正をしないヤツなんだなって分かるじゃん。



“信じる”ということが大前提のルールになるからね。



俺もバカだから友達の右手と左手を真剣に選んでたんだけどさ。



そんなこともあって、3ヶ月ぶりの偶然の再会はハロウィンのあれだなみたいな(笑)



あれってなんだよって話だけどさ。



ハロウィンは魔法じゃないし、収穫祭とかで、子供がお菓子貰うやつだから偶然の再会とは関係性があるようで全くないというね。



そんな話を友達としたことを駅前でハロウィンの仮装してる客引きを見て思い出したわけ。



で、また友達にメールしたのよ。



「そっか、今日はハロウィンだったね。懐かしいな」と。



もしかしたら友達もハロウィンで俺のことを思い出して電話をくれたのかな?って思ったわけ。



でもメールの返信は来ないと。



だから俺から電話を掛けたんだけど出ないわけ。



それから何回かメールしたり電話をしたけど友達からは連絡が来ないわけよ。



心配だから俺は友達と一緒にやぐらの上で流星を見た神社に行ってお参りをしてきたのよ。



友達の幸せを願ったわけですよ。



少し前にもここの神社で同じようにお参りしたんだけどさ。



その時は結果的に神社に辿り着いたからだけど。



夜中になっても友達から連絡がこないから心配になって友達の親友のTちゃんに電話したのよ。



Tちゃんが言うには、もう満月満月(友達)は地元には居ないよって。



それは俺も友達から聞いてたのよ。



旦那と大阪に行くかもしれないってのはさ。



Tちゃんも友達とはずっと連絡は取ってなくて、いつ引っ越すかわからないけど、そしたら連絡は出来なくなるからって話は聞いてたと。



ラインは?って聞いたのよ。



俺はそういうの詳しくねえから。



そしたらラインからも消えてたと。



マジかと。



俺に掛かってきた番号は前と同じやつだけどって話をしてさ。



じゃあ友達の実家はどうなったの?ってTちゃんに聞いたら、売りに出してるから今はもう誰も住んでないと。



まだ売れてないから誰も住んでないと。



え?お父さんは?って聞いたの。



友達はお父さんが死ぬまで大きな家に住ませてあげたいって、それで風俗で働いてたからさ。



そしたら、お父さんはアパートを借りて住んでるみたいって言うの。



俺は自分の無力さに落ち込むわけ。



でもTちゃんは、それは考えても仕方ないよって割り切って言うの。



親友なんだろ?って言うけど、それも答えは親友の出した答えだからさ。



とにかくTちゃんしか話せる相手がいないから30分くらいずっと喋ってたんだけど。



やっぱり、旦那が電話を掛けてきたのかな?って思うわけ。



Tちゃんも俺に殺されちゃうじゃないの?とか言うから焦るじゃん。



とにかく友達のことも心配だけど、俺の身の安全も心配だと。



これは俺が同じ小学校で俺が転校したパターンで逃げるか、俺がTちゃんの彼氏ってことで話を合わせるしかないと。



ちゃんとシュミレーションしようと。



だけど、実家を守れなかった友達のことを思うと胸が張り裂けそうになるんだよ。



不動産屋の先生に売りに出してる実家を査定して貰っても俺じゃ審査に通らないし、先生にもメリットがないと。



とにかく俺の持ってる戦えるカードが少なすぎるわけ。



とにかくTちゃんとまめに連絡を取り合うとして、あとは俺の知らないTちゃんのスキルを把握するのと今回は勝ちじゃなく、逃げ切る絵図を描かなきゃいけなくなった。



前に友達にスマホのセキュリティに関しての説明はしてあるから先手は少しだけ効いてるはず。



一番の問題は俺の中のよくわからない正義感が急に顔を出して旦那と喧嘩にならないように肝に命じることだな。



さすがに困った。