んぬぬぬぬぬぬぅぅぅぅぅぅうううっげー疲れた
あーマジ疲れたわ
マッサージ行きたい
もう帰ったらすぐに眠れる
これもう筋肉痛というかね、きんぬくつうでつよ。
GWの連休もとっくに過ぎたというのに、なぜに僕はこんなにも疲れているのかと。
それはですね…
…えぇ。
あの男がやってくれたんですよ。
僕も知らなかったんですけど、GWのあとにはGKっていう大型連休があったんですね。
え?
GKってなんですか?
それはね、
G(ゴールデン)
K(クズ)
ですよ。
ゴールデン・クズのOさんがGWが終わって、そっからさらに1週間も仕事を休みやがったのよ。
先月の締日から数えると合計でまだ10日間しか出勤していない。
もちろん我々ような建設業界に有給休暇なんぞあるわけがない。
基本的に日給月給である職人の世界では、GWのような大型連休はただの死活問題でしかない。
仕事を休めばそれだけの収入が減るのである。
もちろん現場には作業工程があるので誰かが休めばその分の作業の穴埋めを誰かがしなければならなくなるのだ。
職人が1人休むとなると、さらにそれが1週間も続くともなればその仕事量を穴埋めするには他の職人が倍速で動くしかないのである。
しかし、請け負いの経営者からすれば少ない人数で作業が進む方が儲かるという側面もある。
元請けが支払う職人1人の1日の単価が仮に2万円だとすると、月曜日~土曜日の6日間の休みを我々がフォローすることで、元請けとしては1人が休むことで12万円の人件費が削減できてしまうのだ。
…すげぇ変な話になるんだけど、仕事を休んだOさんの稼ぎとしては0円なんだけど、元請け会社としてはそれが12万の経費削減になっちゃうわけよ。
そんで、休んだOさんの仕事量をフォローする側としては休憩時間を短縮したり汗だくになって仕事をするわけだけど、貰える給料は何も変わらないというね。
むしろ同じ会社の人間としてはOさんが休むことに対して頭を下げてますからね。
組織として働くってことは、ここが問題になってくるわけですよ。
世間では大手の会社でもブラック企業だとか色々と騒がれてますけど。
どうやら感情論とマネーというものは必ずしも一致しないみたいなのよ。
なんというか、休んだ人の穴埋め作業に対する賃金が発生しないのはなぜなのかと。
たぶん、ここまで休む人ってそうはいないからさ。
常識というものが揺らぐわけよ。
Oさんは仕事を休んだわけだけど、それで浮いた人件費はどこにいくの?と。
職人というのは道具みたいなものですからね。
元請けの会社は職人という物を作り出す道具を買っているわけですね。
本来なら5個必要な道具のうち1個が故障してて修理に出してますと。
それでなんとか残りの4個の道具でやりくりして5個分の仕事をしましたと。
それで道具代として請求する金額が5個分だったら成立しませんよね。
見積りでは5個必要だったのに、道具屋の都合で1個を修理に出してるわけですからね。
だけど、4個でもなんとか仕事が無事に済んだのなら買う側は4個分の代金しか支払わないでしょうね。
道具のメンテナンスをしてなかった道具屋の責任でもありますからね。
問題なのは、これが道具じゃなくて人間だということなんですよ。
身体や心のメンテナンスを人間は自分でやらないといけないわけですよ。
個人と組織の違いというかね。
フリーランスで働く場合は全て自己責任だからブラックとかも契約時にちゃんと確認すればないわけでね。
組織として働くからブラックなことにもなるわけですよ。
権利としては労働組合があるわけですけどね。
というか、休むなよって話なんだけどさ。
脳ミソの容量とか筋肉の運動量とかメンタルの強さまでをちゃんと査定する仕組みがあれば問題は起きないと思うのよ。
それが入社試験だったとしてもね。
だけど、それらの能力を上げるにも負荷が必要になるから難しいのよね。
胃がキリキリするような現場を納めた経験があるとさ、それと比較するとかなり楽になるからね。
だけど、これも微妙だけどね。
1週間休まれてもなんとかなったって経験はさ。
3日くらい休まれても大丈夫とかなるのは違うからね。
組織だからこそ休めるわけだ。
お互いに補うわけでね。
だけどバランスがどうもおかしい。
これがドラクエのパーティーだったらとてもクリアは出来ない。
職業が病人みたいなもんだからね。
困ったもんだ。