天狗と河童~天空の城ラピュタ~ | 天狗と河童の妖怪漫才

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妖怪芸人「天狗と河童」の会話を覗いてみて下さい。
笑える下ネタ満載……の筈です。

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天狗「そりゃ、もちろん“天狗の城ラピュタ”だよ」



河童「いやいや、好き過ぎて“天狗の城”になってるからね。天空の城ラピュタだからね」



天狗「小さい時から何回も見た映画なんて他にないよ」



河童「宮崎駿監督が引退するけどどう思う?」



天狗「この世は、生きるに値するって思えてるよ」



河童「素直だな」



天狗「男の子が好きなもん全部詰め込みましたって作品だからね」



河童「空とかメカとか冒険だもんね」



天狗「そろそろヒロインのシータみたいな女が空から落ちてくる筈なんだが…」


河童「現実はそうはいかないからね」



天狗「現実は閉山して無職になったパズーが鳩喰ってるみたいな生活じゃないですか」



河童「そこまでひどくはなってないだろ」



天狗「当時ラピュタを夢中になって見ていた小学生だった頃の俺に、なんて言い訳すれば許して貰えるだろうか…」



河童「昔の自分のことなんだから、胸を張って『この世は生きるに値する』って言えよ」



天狗「いくら昔の自分だからって、今は鳩喰ってる生活だなんて言えねえだろ?説得力がないよ」



河童「それなら『ラピュタはまだ見つからない』と言えばいいだろ。前向きな言葉なら昔の自分も納得するでしょ」



天狗「でもさ、昔の自分から『じゃあ、シータとは出会えたの?』って質問されたらどうすんだよ」



河童「それは……トランペット吹いてなんとかごまかせよ」



天狗「ごまかすってなんだよ!昔の自分に対してごまかすっておかしいだろ!!トランペット吹いた流れで鳩喰ってるのバレるだろ!!!」



河童「バレたくないならごまかすしかないだろ?それか『シータを守れる強い男になれ』って言えばいいよ」



天狗「『うん、わかった。強い男になる!!で、シータとは出会えたの?』って聞かれたらどーすんだよ」



河童「しつけーな!昔のお前しつこい。『シータが現れても、お前のことを好きになるとは限らないからな』って言えば黙るでしょ」



天狗「それじゃ未来の俺がシータにフラれたみたいに思われるだろ!」


河童「そうならないように努力するだろ?」



天狗「努力とかの問題じゃないよ。もし、明日シータが空から落ちてきたとする、それでシータが目を覚ました時に朝食で鳩喰ってるおっさんを見たら逃げ出すだろ?」



河童「当たり前だろ!そうならないように昔の自分にアドバイスしろよ」


天狗「『どんなに腹ペコでも鳩だけは喰うなよ』…おかしくねえか?明らかに鳩喰って後悔してる感じだよな?」



河童「言い方がおかしいんだよ。パズーは旅立つ時に鳩を逃がすだろ?男には別れを乗り越えて旅立つ時がやってくるんだよ。その気持ちを昔の自分に向かってガツンと届ければいいんだよ『鳩ばっかり夢中になってると、ろくな大人にならねえぞ』って」



天狗「いやいやいや、今の俺に届いちゃったから。喉元まで『バルス』来てるから(涙)。シータも飛行石もないのに『バルス』できる能力だけは授かったから」



河童「昔の自分もろとも滅びるのか?」



天狗「だって、こればっかりは俺は何も悪くないからね。シータが空から落ちてこなきゃ物語は始まらない訳だから、俺は悪くないんだよ」



河童「シータが現れなくてもパズーは自力でラピュタに行こうとしていただろ?お前のラピュタはどこにあるんだよ!!」



天狗「飛行石がなきゃ龍の巣は越えられないって知っちゃったからさ。それに飛行石を持った女もいないからね。ラピュタ、ラピュタって親の期待に応える生き方に疲れたよ」



河童「なんだその言い様は!?お前の父さんや母さんが聞いたら悲しむぞ」



天狗「“熱い想い”とか“まなざし”だけじゃ飯は食えないっての。親がくれるのは遺産だけでいいんだよ」


河童「お前腐ってんだろ!!何もしないで諦めてるならムスカ以下だよ」



天狗「じゃあ自力でラピュタに辿り着いたとして、どうなるっていうの?」



河童「ラピュタの財宝が手に入るだろ!一生遊んで暮らせるだけの金になるよ」



天狗「そうか!財宝を忘れてたよ。…鳩なんか喰ってる場合じゃなかったな」



河童「そうだろ?これなら昔の自分に向かって自信を持って言えるだろ?」



天狗「ああ、聞いてくれ昔の俺よ。『この世は、金が全てだ!!』」



河童「そうじゃねーだろ!!いい加減にしろ!!」