湿度が高い日本。我が家は押入れやクローゼットのあちらこちらにドライペットや水とりぞうさんのような除湿剤を置いている。
たまにチェックして、たっぷんたっぷんに溜まった水を見ては、湿気が取れたと満足な働きに感謝し、新しいものに取り替える。
湿気具合は圧倒的に北側の押入れがひどいので、そこは北側の壁に物をぴったり納めずに隙間を空けて、除湿剤を最低2つは並べて置く。下に2つ。上の戸袋に2つ。
とにかく北側の窓は結露がひどい。そこで一昨年、二重サッシに変えたのだが、お陰様でまったく結露がつかなくなった。なので毎朝の窓拭きもしなくなったし、窓に続く押入れの襖を空けての換気もしなくなった。
「換気もしなくなった」
それがいけなかった。
押入れの襖の柱にカビ粉がついている。その部屋で寝る母が、夜になると咳き込むのは、このカビのせいではないか⁈ 柱を雑巾掛けしつつ押入れを覗くと、北側の壁はビッショリだ。ベニヤ板がベコベコに浮いて剥がれそうになっている。
母曰く「これは昔からだよ。しょうがないよどこのうちもそうだから」
築40年以上の集合住宅の壁は、立派な断熱材など施されていないのだろう。みんなそれで困っているから「二重サッシにしませんか？結露がつきませんよ」といった案内が管理事務所からあったのだ。壁だって直したいところだが、それでは全面改修工事になってしまうから見て見ぬ振りコースに追いやられたのだろう。
それでもマメな換気でお化け屋敷にならず綺麗に住見続けてきた両親に感謝だが、二重サッシで結露がつかないので、押入れの湿気のことは忘れ去られていた。柱にカビ粉が付くくらい…。
除湿剤を取り替えているのは私だ。母はそういったものに関心がなく、換気で済ませてきたからだ。
換気をあまりしなくなってベコベコに浮いてしまったベニヤ板をよくよく見ると、押入れの天井(戸袋の下)まで水がしみている。
は？あり得ない！
戸袋を覗いてみた。そこでも壁側はびしょ濡れだ。いや、それより戸袋の床が水浸しだ。
は？雨漏りか？
雨漏りな訳がない。戸袋の上(つまり天井)は濡れていない。なのにどうして戸袋の床が濡れているのか？
こうなったら徹底的に雑巾掛けしないとならないので、戸袋のものを次々取り出してみた。水浸しはどこまで続いているのか？
戸袋の奥に大容量の除湿剤が置いてあった。入れたのは私だ。でもいつのものか覚えていない。小さいものだとしょっちゅう取り替えないといけないから、戸袋だけ800mlの大きいものにしたことだけは薄っすら覚えている。
押入れによじ登って思いっきり腕を伸ばして、その戸袋の除湿剤を掴んだ。
なぬ？
除湿剤はプラスチックの容器に白い薬剤が入っていて紙製の蓋でぴっちり塞いである。さらにプラスチックの蓋が被さっていてかなり頑丈。だのに、その容器から水が溢れ出している。容器の中は水がパンパン！塞いである紙も幾分盛り上がって見えるくらい、とにかく容器の中の収まりきらない水が滲み出そうもないビニール混合の様な紙の蓋から溢れ漏れているのだ‼️
水と言ってもただのサラサラした水ではない。薬剤が湿気を含んで溶けたトロトロした水である。それがトロ〜っと戸袋の中で流れていたのだ。
そんなことってあるのか？とりあえず、雑巾掛けした後、壁際の隙間には新聞紙を丸めたものをいっぱいに詰めて、ジメっとしたらまた取り替えるという技に変更。
それにしても解せない。職場でS爺にそのことを話した。「メーカーに問い合わせてみたら？」「ヤフー知恵袋に何か書いてないかな？」とその2点を提案してくれた。
職場だったので、どこのメーカーだったか覚えておらず電話できない。そこでネット検索してみた。
あった！ヤフー知恵袋にまるで同じ質問している方がいたのだ。しかし、その人は布団にも滲み出てしまっていてご愁傷様だったけれど。
答えによると、あの薬剤は塩化カルシウムが混ざっていて、空気中の水分を吸収する働きがあるという。だから、少しでも溢れたところに塩化カルシウムが残っていたら、それがまた水分を吸収するから、徹底的に拭き取った方が良いと。布団は洗濯するしかないというようなことが書かれていた。
すると、うちの戸袋の場合、すでに木に吸い込んでしまってとてもじゃないけど拭き取りきれない塩化カルシウムが、この先永遠に水分を吸収し続けるということか？！なんてこった〜
他にも同様に溢れ出してしまった人の声を読むと、みな長いこと放置していたのがいけなかったということもわかった。
結果をS爺に報告すると、妙案を提示された。容器に水が溜まったらお取り替え、というのはメーカーさんが売りたいからで、永遠に吸収するなら、その薬剤を少し残しておけば、新しいものを買わずとも、永遠に使い続けることができるのではないか？ということだった。
Good ideaじゃん👍
いや、でも結構面倒くさい。紙をはがして少しだけ液体残して…ってやるのか？
たぷんたぷんに溜まったら、新しいのと取り替える。それは結構気持ちのいいものだ。気分的に全然違う。というわけで、今日も新しい除湿剤を全面取っ替えしたバーバである。
【教訓】除湿剤は放置するべからず
