10本くらい立て続けに韓国映画を見た。その中で、最も好き好き~~~だったのが、この『デイジー』。『猟奇的な彼女』のチョン・ジヒョンと、『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソンが出ています。
監督はアンドリュー・ラウ。最初、ラウ・ダッファー(劉徳華)のアンディ・ラウかと思って「え?アンディ・ラウったら韓国映画の監督しちゃったの?」なんて思ったら、まったく別人でした…後で調べてみたら、この監督の作品で私が見ているのは、『一見鍾情(ひとめぼれ)』と『不死情謎(バレット・オブ・ラブ』の2本。どちらもレオン・ライつながりで…。あの頃(というのは丁度2000年前後)、レオン・ライのファンだったのだ。ところが、『ひとめぼれ』の舞台はサンフランシスコ(正確にはゴールデンゲートブリッジ越えたところのサウサリート)で相手役はマギー・チャン、となれば大好きな『甜蜜蜜(ラブソング)』みたいな期待をかけていたにもかかわらず、レオン・ライの中では最低最悪の映画であった。異国の地でお洒落に作ってみました風なのがすごく鼻についてしまって。『バレット・オブ・ラブ』は相手役が日本人(瀬戸朝香)ということで興味を持って見たのだけど、これまた何と言うか…カッコつけちゃって…とがっかりな映画だった。
そんな私にとって過去最悪映画の監督カテゴリーに入っていながら、なんてことでしょう、こんな素敵な映画を作っていたなんて!!!私が変わったのか?監督が腕をあげたのか?配役のせいか?舞台のせいか?
舞台はアムステルダム。とにかく映像が綺麗。建物、風景、どれも好き。どこを切り取っても構図が素敵。音楽がいい。色がいい。インテリアから小物にいたるまで、どこをとっても私の好き好き系が目白押し。
チョン・ジヒョンは画家の卵。おじいさんとアンティークショップを経営してるようだ。(そのアンティークショップがまた素敵♪)広場で一枚3ユーロの似顔絵を描いている。(アムステルダムなのに話す言葉は英語だったりするけど謎のヨーロッパが舞台とすればどうでもいい。)毎日ある時間になるとアンティークショップの前に届くデイジーの鉢植え。それを届けてくれる幻の恋人らしき人がある日目の前に現れる。(そのイ・ソンジェがえらく素敵♪)イ・ソンジェはインターポールの警察官で、本当はお花を届けてくれてる人ではないが、チョン・ジヒョンはその人だと思い込む。届けてくれてたのは殺し屋のチョン・ウソン。そんなチョン・ジヒョンとイ・ソンジェとチョン・ウソンの三角関係が出来上がるのだけど、そこに香港映画らしいアクションが交わりつつ、全体的にすごく素敵な仕上がりなのよ~~~。ああ、説明になってない~~。みんな見てみて~~LiveXseoulで無料動画やってるから~~~。
チョン・ウソンはこの最後のシーンが好きだとインタビューで言ってましたが、うん、なかなかいいですよね、絵の具が流れてから3人の顔にそれぞれパーンしていくところ。
アトリエは本物のアトリエを借りて小道具だけ入れ替えたのだとか。すごく素敵です
チョン・ウソンって私の中では「消しゴムの人」になってて好きじゃなかったけど(あの映画が好きでないので)、この映画での役はぴったりだったのか、すっごくいい!イ・ソンジェは顔がすごく好みでニタニタしてしまいましたけど、これまた役にぴったり合ってる。そしてチョン・ジヒョンがこれまたピッタリだ。若いっていいな~というピュアな感じが彼女に合ってて、声を失ってからの演技がもう引き込まれるほど上手い!
きっと、見る人が見たら「なに?この映画」って貶しそうだけど、私はこの三人の配役と舞台と映像と音楽と、そして何よりドキドキしてしまうスト―リーとがうまく絡み合ったこの映画がひっじょ~~~に好き!
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