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ARBETE OCH FRITID
Arbete Och Fritid (1973)

 1960年代末から1970年代の、スウェーデンのアンダーグラウンド音楽シーンの中心に居たバンドで、純粋な民謡音楽に基盤を置きつつ、フォーク~サイケデリックといった時代の空気を汲みつつ、ジャズやアヴァンギャルドな作風にも触手を伸ばしていった怪物バンドの3作目。1、2作目は未聴(未CD化)だが、バンドのキャリア上、もっともロック色が濃いとされ、一般的にこれが代表作ということになっている。

 バンドの特色としてある、様々なスタイルを咀嚼して表現するごった煮感は、ジャケットに並んだ面々を見ただけで察しのつくところではあるものの、自国の民謡調のメロディがスラブやバルカンなどの広範囲の民族音楽を、サイケデリックに、はたまたミニマルや実験音楽を経由し、フリージャズ的に繰り広げられる様子は、野卑で猥雑な印象を持たせつつも、顔つきの違う様々な音楽をひとつの盤に、ひとつの曲に違和感なく収めてしまうところに、強烈な印象を抱く。それも力技ではなく、ジャンル間の壁を易々と器用に飛び越えていくユニークな作風は驚異的ですらある。

 ライヴバンドとしてかなり評価されていたようで、聴衆を巻き込んでの、かなり扇情的なものから瞑想的なものまで、境界の無い、とにかく凄まじいものだったらしい。およそ10年ほどの活動中に1000本以上のライヴがなされたというけれど、そのほとんどがレコード化されていないという(1作ライヴ盤があるが未CD化)。このCDには、アルバム発表の前年に録音された20分に及ぶラジオセッションがボーナスとして収録されていて、ライヴバンドとしての実力の一端を示している。



Gånglåt efter Lejsme per Larsson, Malung



Slavvals



Petrokemi (det kan man inte bada i)