Fランクの大学 | これでも元私立高校教員

これでも元私立高校教員

30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

「Fランクの大学なんて潰せばいい」

こんなことをSNSでよく見かける。
大学生や高校生を直接よく知らないのだと思う。

いつの時代のどの大学にも勉学に励まない学生はいる。
でも偏差値だけで大学生を判断するのは一種の偏見だ。

偏差値に関わらず、大学で真面目に学問に取り組む学生はたくさんいるし、熱心に社会貢献活動に取り組んでいる学生もいる。

国公立大学を無償化するのは良いであろう。
でも偏差値が低い、その程度の理由で、その大学に所属する学生がひどい、潰せと言うのは短絡的だし差別的だ。

既成の一般入試の勉強が苦手でも、ジェンダー問題に熱心に探求する高校生もいるし、プログラミングに長けている高校生だっているし、ボランティアなどの社会貢献活動に熱心な高校生だっている。
それは偏差値とは違った価値観であり、そういった価値観も評価すべき時代だ。 

それより大学をビジネスとしか捉えないような大人の経営者を非難すべきであろう。

どこの大学にせよ、様々なことに一生懸命取む学生ははたくさんいる。
ひとくくりにFランクなんて捉えず、一人ひとりの個性や人間性をちゃんと評価しよう。