6月の小論文指導 | これでも元私立高校教員

これでも元私立高校教員

30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

今年の4月、5月は、不慮の出来事が起きたことにより、集団講座が全く開催できなくなり、入塾される予定だった方をお待たせしてしまい本当に申し訳ないことだが入塾をキャンセルされる方もいらっしゃった。
もちろん、経営的にはとてつもなく大きな痛手だ。




一方で、秋の総合型選抜や学校推薦型に向けての個別指導の受講者は、例年になくとても多い。
毎年7月の終わりぐらいにはスケジュール調整がほんとに難しくなり、8月9月10月は全く休みがなくなってしまうのが例年だが、今年は6月の初旬の段階でスケジュールがかなり埋まっている。



ほとんどの生徒は、テンプレート型の指導ではなくて、マインドセットを学び、クリティカルな思考力を伸ばし、ロジカルな小論文を書きたいとやってきてくれる。
もちろん、これは添削ではできない。

そうした多様な高校生たちがたくさん来てくれるので、私の塾は支えられている。



同時に、少しでも早い時期からのこうした取り組みは、合格に着実に近づいていく。
できることであれば、高校1年生、高校2年生の段階から調べ学習ではない本気の探究に取り組んでもらいたいものだ。

もちろん、私が個別指導をする生徒の中には、高校2年生もいる。

忙しくなるのは大変だけど、こうして必要とされる事はとても嬉しいことだ。
ただ、個別指導はキャパの限界があって、こんなペースで来ていただくと、9月には受け入れが無理になってしまうかもしれない。

だからこそ少しでも早く、できれば高校2年生のうちから、

志望校なんか決まらなくても、
学部学科なんかなんでもいいし、
夢なんかなくてもいいし、
すごい実績なんかどうでもいいし、
運動部で全国大会でなくてもいいし、
将来の仕事なんてどうでもいいので、

そんな妙なキャリア教育的なものに惑わされることなく、まずは自分のクリティカルなロジカルな思考力を伸ばしに来て欲しい。

その学びの過程の中から、将来を考えるのが本当の意味でのキャリアを考えると言うことであり、Yes Noクイズみたいなものでキャリアを考えるなんて妙な指導に惑わされないでほしい。

人間の個性を評価する総合型や学校推薦型は、未来の人間を育てるためにある。
全員が同じ学びではなく、それぞれが好きなことを学んでいく、その学びの中で、それぞれに必要な知識を獲得していくPBL、そして何よりもクリティカルでロジカルな人間に育っていく、これこそが未来思考ではないだろうか。