オリーブ | これでも元私立高校教員

これでも元私立高校教員

30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

3年前の3月、塾やってきた葉の少ない痩せたオリーブは「有希」という。
私の好きな言葉「希望が有る」から名付けた。

「有希」が塾にやってきたときとても嬉しかったが、植物を育てたこともなく、最初は水をあげていても、葉も増えず花も咲かなかった。
でも自分なりに愛情を込めて大切にしていたら、花は咲かないけど葉がたくさんになった。



この3年間、悲しいこともあれば辛いこともあった。
そんな時はこの「有希」に話しかける。
すると「有希」は答える。

「まだまだ足りない」

仕事に疲れ怠けたくなると、「有希」は厳しく叱ってくれる。

「情けない、嘘つき」

よく物を無くす私は、「有希」が隠したんじゃないかと、あちこちを探すと、オリーブの「有希」はいたずらっぽく嬉しそうに笑っている。

もっと愛情を込めて育てたら、今年は花が咲くだろうか?

今年も生徒たちがオリーブの「有希」の横を通って塾に入ってくる。
もし夏にオリーブの「有希」に花が咲いたら、私の願い事が叶うんじゃないかと勝手に思ってる。
無論願い事は秘密だ。

だから今日も愛情を込めて、オリーブと生徒を育てている。
2つとも花が咲くように。