今週のクリティカルシンキングの学び | これでも元私立高校教員

これでも元私立高校教員

30年以上の教員指導を通じて、未来を担う子供たち、また大人の思考などをテーマに書き綴っています。
日本史と小論文の塾を主宰し、小学生から大学生、院生、保護者の指導をしています。

今週は因果法で、「原因」から「見えない結果」、また「結果」から「見えない原因」を導きだすトレーニングを、中学生や高校生としました。

 

なかなか難しくみんな苦戦をしていましたが、この思考法を身につけると、学校の探究は別のものになり、何より楽しい時間にかわります。

 

特に、昨日は、その同じ因果法をchatGPTにも挑んでもらい、中学生の思考がAIを超えることを体験してもらいました。

 

この学びは、答えが分かっている「調べ学習」とは全く異なり、全員が異なったプロセスを辿りながら、全員が正しい結論にたどり着きます。

しかも、AI時代に絶対に必要なクリティカルシンキングやロジカルシンキングとは何かを体験し、またその構築方法を学びます。

 



もちろん、大人から見たら、学校の成績や偏差値につながらない勉強なんて何の役にも立たないと思う人がほとんどでしょう。

またほとんどの親にとっても、そんなことをやっている暇があったら、英単語の一個でも覚えなさいと思うのは当たり前だと思います。

 

ですからこの学びを身に付けることを選択するのは、

 

「過去の常識を疑う」

「新しいものに積極的になる」

 

といった思考が必要になると思います。

 

もちろん、従来の学びがダメなわけではありません。

 

中学受験だって、高校受験だって、大学の一般入試だって、従来の学びの結果を問うものです。

でも、同時に、こうした学びで培われる「思考力」や「個性」で大学に合格できる時代でもあります。

 

大切な事は、学びに選択肢があることだと思います。

 

多様性の時代になり、異文化が尊重され、学びを未来に向けて持続しなければなりません。

だからこそ、学びに「教科の違い」ではなく、本質的に多様な選択肢が必要なのです。

 

マインドセットや、それにつながるクリティカルシンキング、ロジカルシンキングを学びの選択肢の中に入れておく事は、決してマイナスではありません。

また、それ自体を学ばなくても、それがどのような学びであるのかと言うことを親が知っておくこともとても重要なことだと思います。

 

それに、

 

「思考の学びは生徒たちにとっていつも楽しい」

 

これこそ学びの原点だと思います