「じゃあ、先生は香取くんね」
何が何だか分からないうちに、女子校の文化祭で、生徒と一緒にSMAPのダンスをすることになってしまった。
曲は発売されたばかりの「がんばりましょう」。
1994年の9月のことだ。
30歳の私はダンスの振り付けを一生懸命練習したが、いかんせん生まれつき鈍臭いので、毎日のように生徒に叱られていた。
なんで教えてもらっても振り付けを覚える事は簡単ではなかった。
CD(これでも、当時は最新)を手渡され、自宅に戻ってからはひたすら自主練。
練習時間はたった3週間だったけど、すぐに本番がやってきた。
なんといってもSMAPだ。
当時の高校生からの人気は絶大である。
しかし、私の登場によって、それがすっかり「お笑い」の場となる。
それでも半テンポずつ遅れながら、一生懸命に踊って、最後は、生徒たちから万雷の拍手をもらった。
SMAPと香取さんには申し訳ないことだ。
なんだかそれから、ずっとSMAPや香取慎吾さんを応援していた。
そして、6年前、そのSMAPは解散してしまった。
ところが最近、中居さんの新しいテレビ番組の最初のゲストが香取慎吾さんだと言うニュースがあった。
もしかしたらまたSMAPを見ることができるかもなんて期待感が高まる。
気がついたら中居さんも木村さんも50歳を超えている。
でもきっとみんな永遠のアイドルであり、私にとってはおこがましいが、「がんばりましょう」の仲間だ。
芸能界や大人の事情はいろいろあるけど、またいつかSMAPを見ることができたら良きかなとしみじみ思う。
今でも、時々車の中で「がんばりましょう」を聴く。
Hey Hey Hey boy
かっわるい 朝だってがんばりましょう
なんだかこんな風に、とっくにBoyじゃないし格好悪い私は、いつも元気をもらっている。