女性を口説く会話のテクニックや、男性を振り向かせる化粧や立ち居振る舞いは、長い人生の中で自然と養って来たものであって、そういった事に興味がない人間にとっては、どうでもいい事であり、出来れば避けて通りたいと思っている。それを、わざわざお金を払ってまでして習うなどというのは、苦行以外の何物でもない。
好きな相手が出来て、相手にとって良きパートナーでありたいがための努力をしたいと思ったら、その時になってからそうすればいいのだよ。
相手を落とすテクニックなど、結婚した後には何の役にも立たない。無かった事に等しいものだ。
仮にそれらのテクニックを習得して婚活の場に臨んだとしても、他の恋愛上手なライバルよりも技術・経験値共に遥かに劣る事は確かであり、それが努力では変えがたい持って生まれた物がベースになっている場合は、勝負のスタートラインに並ぶ事すら難しい。
勝つ事を目標にする限り、未婚者の半数以上が絶望的な状況からは抜け出せない。必要なのは、不毛な勝負をしなくて済む「場所」なのだ。その場所は、残念ながらまだこの世界には存在していない。無い物は、自分達で作るしかないのだ。