夫への切ない気持ち。 | 光の方へ〜凸凹家族の記録〜

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息子が小学校低学年で不安障害を発症。不登校になり、自閉症スペクトラムと診断される。その後、娘も成人してから発達障害と診断される。夫はアスペルガー。私は不安が強い繊細タイプ。その上、夫が脳腫瘍に。それでも明るさと軽やかさを忘れずに笑って生きたい。

最近、夫が優しくなりました。



病気になってどういう心境の変化があったのでしょう。



今朝、仕事に出かける前にバタバタと家事をしていたら、「洗濯物干しとくから。ゆっくりしとき」と優しく声をかけてくれた。



洗濯物を干す時間はあったんだけど、夫に甘えてみることに。おかげで、娘とおしゃべりしながら、朝から楽しくお茶タイムができました。



最近、進路に悩んでいる高校生の息子が、昨日、夫にも相談したところ、今までにない返事が返ってきました。



「好きな道に進めばいい。途中で方向転換してもいい」と。



今まで同じようなことで息子が相談したときは、そんなに甘いもんじゃないとか、ひとつのことをやり続けるべきだとか言うてたけど、今回はすごく息子の気持ちに寄り添った優しい言い方でした。



その後、夫と買い物に出かけて、私が肩にかけた荷物を夫が持ってくれた時、30年近く慣れ親しんだ細長く綺麗な指が目に飛び込んできて、泣きそうになった。



夫はかんしゃくもちで頑固者で融通がきかないけど、これまで家族のために一生懸命頑張ってくれてたんだろうなぁ。



いざという時は、夫の決断力に何度も助けられたし。



許せないこともたくさんあったけど、それと同じくらい感謝したり温かい気持ちになったこともあった。



そんな夫が段々弱っている。痩せた体を見るのが辛い。優しくされるのも辛い。



夫のために私が今できることはなんだろう。やっぱりなるべく明るく楽しく過ごすことだろうか。



それとも、「あなたがいないと生きていけない」と言って泣いてすがって、夫の、病と戦う気力を奮い立たせる方がいいのだろうか。



どちらもあっていいのだと思う。明るく楽しく、時には泣いて。それがいちばん自然で、私の本当の気持ちに近い気がする。