夫に余命告知。 | 光の方へ〜凸凹家族の記録〜

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息子が小学校低学年で不安障害を発症。不登校になり、自閉症スペクトラムと診断される。その後、娘も成人してから発達障害と診断される。夫はアスペルガー。私は不安が強い繊細タイプ。その上、夫が脳腫瘍に。私、どうする? どうなる?!

昨日、夫に悪性脳腫瘍であることを話した。




手術、放射線療法、抗がん剤治療を行なった場合で、余命は1年ちょっと。だからこそ、先進医療などの可能性にかけてみたいと、子どもたちと一緒に話した。




手術も4日後に迫ってはいるけど、手術件数や症例も多く、最新機器の整った大学病院に転院して手術を受けてもらいたいと夫に話した。




夫は落ち着いて聞いていた。多分、なんとなく分かっていたんやと思う。




先進医療については、最初「しなくてもいい」と。




どうもお金の心配をしている様子。治療が長引けば、その分、出費が増えるだろうと。




でも、家族は、お父さんの命を守りたい、可能性のあるのにやらない選択肢は私たちにないと説得した。




私と夫がそんなやりとりをしてたら、息子が「お父さん」と声をかけて話し出した。




「今、どんどん医学は進歩してるんやで。今、治験段階の治療法が1年後には使えるようになるかもしれん。僕が調べた脳腫瘍の治療法もまだ治験段階やけど、すごい可能性のある治療やった。それを受けることができたら、もしかしたらお父さんの癌も治るかもしれん。他にも可能性を秘めた治療法をいくつか見つけてる。治るかもしれんのに治さないって選択肢はないよね?家族皆、お父さんに治療を受けてもらって、元気になってほしいと思ってる」




そんなことを、お父さんに、落ち着いてゆっくりと話して聞かせてた。




夫はそんな息子をじっと見てたかと思うと涙がみるみる溢れてきて…。




言語障害でうまく喋れなくなってる夫だけど、「自分のことはええけど…、〇〇(息子)がこんなに…。成長が…。」って。




私が「〇〇の成長に感動した?」って聞いたら、大きく頷いた。



「子どもら2人ともめっちゃ成長したよ!〇〇(娘)は毎日掃除機かけてくれるし、〇〇(息子)はお風呂入れてくれるし、めっちゃ優しいし…」って話したら、夫は涙が止まらなくなって。つられて娘も涙…。




ほんまに子どもたち、めっちゃ成長した。いざという時にこんなに頼りになる存在だったのかと驚いた。




この2人を授けてくれた夫に感謝です。