2021.5.9(日) 13:30~15:15
愛知県芸術劇場・コンサートホール
アルメニアンダンス 全曲
不滅のベートーヴェン
オリンピック・ファンファーレ&テーマ
TV&シネマ・ヒッツ
美女と野獣
ボレロ
今日、一番面白いと感じたのは「ボレロ」ですね
例の旋律はなかなか出てこない
打楽器が長いイントロを叩く
あのお馴染みのメロディーを聴きたいという聴き手の心の逸る気持ちを知っているようにじらす
強く叩かれない、あくまでもソフトに優しく音が繰り出されていく
十分に聴き手の心を翻弄させておいてから管楽器たちがゆっくりとメロディーを奏でる
そこに打楽器たちが加わって更に盛り上がっていく
大きな山を作っていく作業のような音楽
それは管楽器と打楽器がチームを組んで聴き手に波状攻撃をしていると感じるものです
その豪快な音によって聴き手に舞曲の渦の中に居るような感覚をもたらす訳ですね
音に埋没してどっぷりと浸かる事が出来るのは面白いもんです
最初の打楽器の長いイントロのおかげで音楽による埋没感をたくさん貰えるので
今日のようなアレンジが新鮮に響いた
いつものように巧みな演奏なので聴き手は吹奏楽の面白さを存分に味わうことが出来る
管弦楽で聴くボレロと吹奏楽で聴くボレロの違いを「これだよ」と伝える事は難しい
今日の演奏では打楽器たちと管楽器たちの音圧、音量が同じ位に思える
そのおかげで聴き手は今までとは違う「ボレロ」を感じてなんか得をした気分になる
これまでの演奏会では指揮者の桐田さんが曲とか演奏方法について分かり易く、面白く
語ってくれたが、今日はとうとう最後まで指揮棒を振るだけでした
桐田さんの解説も楽しみに来た訳ですが、すっかり肩透かしを食らってしまった
MCが無いというのは吹奏楽の演奏会では珍しい事です
現在の社会状況(コロナ禍)が好転して、また桐田さんの話が聞ける日が来る事を願うばかりです