タイムカプセルは、出てこなかったけど、当時の思い出を掘り起こしたわたしたち
残れるメンバーで、懇親会へGo‼︎
炎天下で穴を掘り、適度にお腹を空かせたみんなで、カンパーイし、順番に、この22年を語り合う。
「中学校を卒業してから、今までのこと、時間はたっぷりあるから語ってね」
親友である部長が、さらりと言う。
わたしは、改めて
『みんなと過ごした日々が楽しすぎた。
高校で1人離れ、さみしかった。けど、さみしいと言えず「摂食障害」になり高校は中退した。
実家に帰っても、思春期のわたしにはみんなが輝いてみえ、会いに行けなかった。
わたしにその勇気がなかった。
ずっとさみしかったし会いたかった。
結婚、妊娠、出産しても、まだ苦しくてしんどかった。
2年前がタイムカプセルを掘るタイミングだったけど、もしその時ハガキがきても、わたしは何もできなかったと思う。
今だからみんなに会えた。
このタイミングがわたしにはベストで、感謝している。
今、わたしは幸せです。』
そう伝えた。
涙で溢れ、目の前にいる人達の顔がにじんでよくみえなかった。
気づけば、親友が泣いていた。
親友だけじゃなかった。
暑い青春を過ごした、大好きなメンバーが、泣いていた。泣いてくれていた。
そして、1人の子は
『ずっと、ノリ(わたし)ことは気になってた。凄く痩せてしまって、心配してた。けど、どうしていいかもわからず、どうすることもできなかった。
だから、会えて嬉しいし、昔と変わらないノリに会えたことが嬉しい。』
そう言ってくれた。
親友も、泣きながら
『生きててくれてありがとう』
と言ってくれた。
☆
わたしは、摂食障害になり、一時は26キロまで痩せたことがある。
歳の離れた弟が、ヨチヨチあるく中、わたしは歩けず、立っているのもしんどい時期があった。
なんで死ななかったんだろう?
なんで死ねなかったんだろう?
そう思って生きていたから
「生きててくれてありがとう」が染みた。
何もしなくても、生きているだけでよかったんや。それで、良かったんや
みんな、別れる時には、
「そのままのノリでいいよ」
「何をしてもしなくてもノリは変わらんよ」
そう言ってくれた。
みんな、ありがとう。
わたしは、生きていて良かった。
本当に、良かった。
☆
来年、またみんなで集まり、タイムカプセルを掘る。
懇親会後、奇跡的に当時の写真が出てきて、埋めた場所が判明した
やっぱり、みつからなくてよかった
また、来年、みんなに逢える
それまで、わたしはわたしのまま、生きよう。