ドラマ 『Happiness』 | 福玉本舗〜ノンジロウのブログ〜

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 【豪華な新築マンションの警察特別優先枠に募集がかかり、警察特攻隊員のセボム(ハン・ヒョジュ)に、長年の夢だったマイホームが手に入る絶好のチャンスが到来する。対象になるために足りない点数を「新婚」で補おうと、高校時代からの親友、刑事のイヒョン(パク・ヒョンシク)と形だけの夫婦になってもらい、憧れのマンションに入居。ところがマイホーム生活を始めた矢先、発症すると人を襲うという謎の感染症が蔓延する。感染者が出た2人が住むマンションは住人を取り残したまま封鎖され、感染者は日に日に増えていく。セボムとイヒョンはマンションの人々を守るために奮闘するが…。】

 Netflixsで視聴。

 まあ、ざっくりいうとゾンビものです。
 ただ今作の特色は、とある非合法な薬を飲んだ人間がその副作用でゾンビ化するという点です。ただ本作においては「ゾンビ」という概念はなくて「狂人病」と称されてます。 
 噛まれたり、引っ掻かれたりしたしただけでも感染したり、死んでも蘇るという法則は従来のゾンビものと同じです。
 目新しい部分は感染した人間は一定時間経つと顔つきも元に戻り、理性を取り戻します。ただ感染はしてるので常時のどの渇きを覚え、血を見たりするとまたゾンビ化します。

 今作は封鎖された高級マンションが舞台になってます。高級マンションが並ぶ一体が感染者を外に出さないため軍によって高い塀で封鎖されるんですが、実は強引な封鎖には別の思惑もあることが終盤明かされます。

 ゾンビとの戦いと並行して描かれるのが、マンション内の人々人間模様なんですが(むしろこっちがメイン)、これがなかなかおもしろかったですですね。
 ひとつの階にふた部屋だけのマンションなんで、清掃員なども含めて全員でも20人足らずなんで、ひとりひとりのキャラが深く描かれてます。
 基本分譲の富裕層が賃貸の人間的を露骨に見下してるんですが、公金横領を目論む棟の代表のオバハン、不倫していて妻を殺害してる医者、危機的状況下にもかかわらず営業に精出す弁護士、最上階のペントハウスに住む軍事オタク、作家、清掃員、両親と隔離された女の子など、それぞれのキャラが非常に立っていましたね。

 そして主人公の警察特攻女性隊員のセボムと刑事のイヒョンの夫婦。特にセボムのキャラが抜群によかったですね。卑劣な奴に対しては問答無用に蹴り飛ばし、腕を捻り上げ制圧するんですが、親と離れた少女には無性の愛を注ぐというガールクラッシュキャラが最高でした。

 全体的におもしろかったんですが、不満点が2つ。まず、常にマスクとゴーグルで顔を隠している(事故で顔に傷があるためという理由)清掃のアルバイトの青年がいて、いかにもキーポイントになるキャラぽかったんですが、その正体がちょっと物足りなかったですね。
 あと特に腹の立つキャラが2人いてて、最終的に無茶苦茶悲惨な目にあわされるのを期待してたんですが、イマイチカタルシスを感じるとこまでいかなかったです。
 
 1話約1時間で全12話のボリュームですが特にダレる回もなくおもしろかったです。