【世界的な知名度を誇り、1500年以上日本の伝統文化として、また神事として、神秘のベールに包まれている大相撲。その戦いが行われる土俵は、まさに”サンクチュアリ”(聖域)。これは、崖っぷちに追いやられた一人の無軌道な若者が、金・女・名声、その全てが土俵に埋まっていると信じ、力士へと上り詰めていく男の物語。(「filmarksあらすじ」より)】
Netflixオリジナル作品。
最近Netflixに加入しまして、まずは前から気になっていた「サンクチュアリ -聖域-」を視聴しました。
テレビやラジオなどでも多くの人が絶賛されててかなり期待値が上がってたんですが、期待通りおもしろかったです。
相撲もので主人公が破天荒って設定の作品って漫画ではちばてつやの「のたり松太郎」やさだやす圭の「ああ播磨灘」の傑作があるんですが、今作はこの2作とはまた違う切り口で描いてましたね。
主人公の小瀬(のちに猿桜)は礼儀のかけらもない荒くれ者で部屋の先輩にもタメ口で反抗的な態度で、土俵上でも勝ったときに派手なパフォーマンスで協会からも追放しろというような声も出てます。
普通ならとっくにクビになるんですが、部屋の親方自身が破天荒な人間で小瀬のポテンシャルを認めてたり、親方の奥さんが理事長の娘という設定にしていて、このキャラが成立することにちゃんと納得できるようになってます。
猿桜が厳しい相撲の世界で続けざるを得ない理由づけもきちんとしてましたね。
猿桜が徐々に番付を上げていく部分も努力して力をつけて上がっていくとこもきちんと描いてました。
品性のかけらもない猿桜なんですが、結構可愛い部分もあったり、なんやかんや言いながら親父思いな部分もあって憎めないキャラになってます。
猿桜以外のキャラも、まあよくあるキャラではあるんですが、すごくキャラ立ちしていてよかったですね。
猿桜のライバルの静内という力士がいるんですが、すごく壮絶な過去を背負っていて、この真相が徐々に明かされる展開はちょっとミステリー的な要素もありました。
全8話なんですが、「ああ、ここで終わるのか」って感じでまだまだ道半ばなんで続編に期待したいですね。
余談ですがNetflixなどのストリーミング配信は制作費をかけられるのとスポンサーへの配慮などもないんで自由にクオリティの高いものを作れますよね。「サンクチュアリ -聖域-」でも聞くところによると今作を作るにあたって力士役の役者には1年前から月給40万円を払って体作りや力士としての稽古を積ませて役作りをしたようです。
あと「サンクチュアリ -聖域-」の一ノ瀬ワタルのようにまったく無名の俳優を主役に据えたり、テレビではまだ使いにくいピエール瀧のような俳優も使えるという点でもホントにその役に適した役者を起用できますね。
これからは民放のテレビドラマは厳しいんじゃないでしょうか。