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【 あの歴史的伝奇小説「八犬伝」を石川優吾が大胆にアレンジ!新しく、怪しく、艶やかに紡がれる新感覚時代絵巻!里見家の伏姫と神の狗・八房の因縁により導かれし八人の若者たち。壮大なスケールで描かれる運命の物語に刮目せよ! (Amazonサイトより)】
2年前に3巻まで出た時点でブログで紹介したんですが、全10巻で完結しました。これってどう考えても10巻程度で終わる話ではなく、おそらく打ち切りになったのかなという終わり方でした。
今作は「八犬伝」をベースに八犬士と西洋からやってきた悪魔との闘いを描いてて、巨大な蠅や龍、蘇る屍者たち、闇に落ちた魔王信長などかなりダークファンタジー色の強い、ド派手な展開でおもしろかったんですが、8巻から武装した現代人が2人出てきたあたりから迷走しだしましたね。
実はこの現代人は石川さんの過去作「スプライト」のキャラなんです。「スプライト」は謎の“黒い水”に飲み込まれ、様々な時代をさまようこととなった人々の姿を描いたSFアクションスリラーで、この2人は織田信長を討つために戦国時代に残ることを決意したキャラなんで、石川優吾ワールドとしては今作に登場してもおかしくはないんですが、結構前に一度読んだきりなんで全然覚えてなくて最初読んだ時はなんのことか全然わからなかったです。
この2人が出てきてから肝心の八犬士の存在感が薄れてしまって、一応完結はしてるんですが、結局なんかよくわからない終わり方になってましたね。
絵は圧倒的に上手い人なんでそれだけでも値打ちのある漫画なんですが、こういう終わり方になったのは残念です。
次回作に期待します。