インタビュー : 再録「作詞をなさる時、なかなか思い浮かばない時は?」 2012年 | ノーナ・リーヴス オフィシャルブログ「LIFE」Powered by Ameba

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西寺郷太・奥田健介・小松シゲル NONA REEVES

★郷太さんが作詞をなさる時、なかなか思い浮かばない時はどのようになさっていますか?また、Nonaの場合と提供曲の場合ではプロセスが違ったりしますか?


 比較するなら、誰かに依頼されて書く歌詞の方がまだ「簡単」です(もちろん、悩むことも多いですが)。明らかに自分じゃない誰か、男性アイドルや、十代の女の子などになりきって「物語」として作れますからね。


 僕はほとんどの場合、曲のメロディから作り、歌詞は最後に書くので、昔はよく自転車で鼻歌を歌いながら近所をうろちょろしたり、車でインストを聴きながらドライヴなどしてました。

 ただアルバム《GO》の〈Hey, Everybody!〉など歌詞もメロディとほぼ同時にスルスルーと書けた曲もあり、そういう瞬間はほんとに嬉しいですね。
 V6の〈Sexy. Honey. Bunny!〉もタイトな依頼だったんで1日で(実際は〆切の1時間前から)書き上げました。

 ある尊敬する作詞家の先輩が、「いつも俺は酒を呑んで書いてる、それぐらいの方が照れくさいこともズバッと書けるよ」と言っていたので、最近はそれも実行してます(〆切が迫り、極限まで悩む時はなりふり構っていられないのでw)。ひとりでノートとペンを持ってお酒を飲みに行き、頭ん中で何度もメロディを鳴らし、音楽に溺れてぐわっと殴り書きしつつ、後でまとめる。確かに効果ある気がしてます。
 「どうにでもなれー!」ってくらい勢いあった方が結果突き抜けるものになったりするんですよね。「文章」じゃなくて「歌詞」って、そういうパンチが必要なので。

 最近は本当に作詞が楽しいです。あくまでも自分の音楽を追究し、作詞作曲して歌うことが基本コンセプトのノーナは別として、自分が「職業」として成り立つのはどちらかといえば作曲家(メロディメイカー/サウンドデザイナー)だとずっと思っていたんですが、今は断然作詞家(コンセプトメイカー/ストーリーテラー)ですね。
 いい作曲家は沢山いますが、いい作詞家は少ないと思ってるんで・・・。

 作曲出来る人、歌や楽器が出来る人のリズミックな作詞ってやっぱりいいですから。松本隆さんもドラマーですしね。
2012-01-20 17:43:32