こんばんは。
気動車王国千葉の記事の前に
北海道のキハ183系について書きましたが
183系500番台以降とキハ185系では
そっくりな顔つきをしています。
寒冷地型の183系に対して
185系は暖地向けに製造されました。
ただし顔が似てるだけで
中身は全然ちがいますが、たとえば
183系は500hp1エンジン、
185系は250hp2エンジンなどなど…
昭和61年(1986年)
国鉄末期に38両作られ
四国地区に投入されました。
登場時の形式は普通車のキハ185と
合造車のキロハ186の2形式のみで
普通車は全車運転室付になります。
また、1000番台はトイレなしです。
ステンレス車体で軽量化し
バス用のクーラーを使うなど
コストを抑える工夫をしています。
分割民営化後、JR四国になってからも
増備されましたが、より高速で走行可能な
振り子特急の登場で本線から追われ
現在は徳島を拠点にローカル特急(?)
の任についています。
徳島駅に着くとホームのすぐ前は
気動車の基地になっています。
キハ185の顔も見えました。
徳島発着のキハ185系特急は3種。
うずしお
むろと
剣山
今日はこの剣山に乗ってみましょう。
剣山は徳島線・徳島~阿波池田間
74kmを1時間20分で走ります。
ところで、
キハ185には鉄ちゃんの特等席があります。
最前列右側がそれで、
前面展望がばっちり楽しめるのです。
ただし、指定席では勝手に座れませんので
列車の向きに注意が必要です。
本日は徳島発649の剣山1号に乗ります。
車内の写真は1号車。
一番うしろ4列が指定席になっています。
(青いシート枕カバーのところ)
剣山は阿波池田行きの下り列車で
自由席が前方になります。
649発という早い時刻だし、
徳島から阿波池田方面へは
朝の人の流れと反対方向なので
車内はがらがら。
発車時刻になっても1両に数人ずつ
ばらばらに座る程度でした。
特等席も余裕でゲットできました。
さあ、発車です。
徳島駅構内のポイントをガタガタと渡り
構内を出はずれると高架へ駆け上がります。
高架駅の佐古を過ぎると高徳線は右へ別れ
こちらはすぐに地上に下りて蔵本に停車。
タタン、、タタン、、、タタン、、タタン、、、
という先頭車のジョイント音と
加速時のエンジンの響きを聴きながら
時刻表を見比べて前方展望を楽しみます。
府中(こう) 432D
石井 435D (追い抜き)
鴨島 436D
山瀬 440D
川田 剣山2号
こんなふうに対向列車や駅名を
確認しながら写真撮りながらなので
かなり忙しいのです。
途中から車掌氏が前方に移動し
ときどき視界を妨げるようになったので
カメラは置きました。
川田を過ぎると、
ときどき吉野川が寄り添ってきます。
四国三郎と呼ばれる四国随一の河川です。
ありゃりゃ?
板東太郎(利根川)もよく言いますが、
次郎はどこでしたっけ??
吉野川も次第に対岸が近くなり、
逆に山が高く、谷は深くなってきて
やがて対岸から土讃線が合流して
810阿波池田に到着です。
到着後、乗務員が作業をしています。
向こう側のホームに渡り撮っていると
あらら、剣山はむろとになっちゃいました。
1日に上りでは1本だけ、
徳島を通り越して牟岐まで直通するので
むろとが徳島線内を走るのです。
逆に牟岐発阿波池田行きは2本あったので
剣山が2本牟岐線を走りました。(当時)
牟岐方面と阿波池田方面を直通する乗客が
どれだけいたのか判りませんが、
徳島で列車名を変更する手間が
面倒だったのでしょうか。
むろと(田井ノ浜付近)
剣山、むろとをご覧いただきました。
もうひとつの185系特急はうずしおです。
高松駅です。
ほとんどのうずしおは2000系ですが
高松から徳島への回送を兼ねて
2往復ほどが185系で運転されています。
185系のうずしおは
2両編成だと思っていましたが、
この日は6両もつながっていました。
元キロハ186のアイランドエクスプレス車
後部へまわってみると
ヘッドマークもアイランドエクスプレスです。
(とんでしまいましたが)
2両編成ばかり見慣れていると
6両でも長編成に見えてしまいます。
高速の振り子タイプの2000系の登場で
幹線での活躍の場をうばわれた185系は
一部の仲間はJR九州へ売られていきました。
また、すっかりローカル特急専用のように
なったキハ185系ですが、徳島を拠点に
使用されるだけでは余剰となったため
普通列車用に転換された車両もあります。
松山にて
ヘッドマークは行先表示装置に変わり
(伊予大洲と表示されています)
車体には赤い細帯が1本入りました。
外観上はそのくらいしか変化はなく
シート枕カバーは交換しなくてすむように
ビニールになっています。
余談ですが、3本並んだ右端の電車、
私にはどうも馴染めません・・・
特急宇和島号ではなく普通宇和島行き
国鉄の分割民営化後、JR四国になって
コーポレートカラーの水色になった
185系気動車でしたが、
リバイバルカラーとして国鉄時代の
緑色塗装に戻された車両もあります。
これは瀬戸大橋アンパンマントロッコ号です。
イベント列車や臨時列車に使われていますが
リバイバルカラーが登場すると、
そろそろ終焉の時期も近いのかもしれませんね。
九州に渡った185系気動車も見てみましょう。
ゆふ 大分にて
地上ホーム時代の大分駅に
入線したゆふですが、後部の列車名が
付いていませんでした。(残念)
九州らしく真っ赤の塗装で
四国とはずいぶん印象が違いますね。
九州横断特急 人吉にて
まだちゃんと横断していたころの横断特急です。
ワンマンの表示がありますが、
女性アテンダントが乗っていました。
車掌の権限を持っていないのでしょうか、
そうするとワンマンということなのでしょうね?
なんだかよくわかりません。
こちらも、もちろん鉄ちゃん特等席に座りました!
最後の旧国鉄型の特急気動車の185系ですが
製造初年の昭和61年から30年以上がすぎ
そろそろ引退の声も聞こえてくるはずです。
何よりも鉄ちゃん特等席の前方展望も貴重な存在。
今のうちにたっぷり楽しんでおきたいものです。
本日もご乗車ありがとうございました。
前回の記事でキハ30の屋根上にある
傘の持ち手のようなものは何だろう?
ということを書きましたが、
はっきり判る写真がありましたので
追加しておきます。
同じ写真をトリミングしたものですが
傘の柄はGPSの配線の取込口でした。
雨漏り防止のためでしょうか、
ずいぶん大げさなんですね。