関水金属 国産初のNゲージ | きゅうの鉄道写真館

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きゅうの休憩室から鉄道関係を移設しました。
ドールに興味のない方はこちらで。



こんばんは。


なかなかブログを書けなくて

久しぶりになってしまいました。


今回は以前ちらっとお話した、

国産初のNゲージ製品についてです。


あ、Nゲージという呼称もまだなくて

9mmゲージと呼んでいましたね。


製品以前ではソニーマイクロトレインという

Nゲージサイズの模型がありましたが、

鉄道模型のレベルには遠く及ばず、

試作品が生産されたにとどまり、製品として

店頭に並ぶことはありませんでした。


では実際に模型屋の店頭に並び

販売された製品の第一号は、というと・・・


関水金属のC50とオハ31です。





C50 + オハ31

この編成がまさしく国産初の製品です。

先にオハ31を見てみると

車体は側板、妻板、屋根、床板のすべてを

接着で組んであり、プラの地色を活かした

無塗装です。

窓ガラスも無し。

箱状態に接着されているので後から入れる

ことも不可能です。


台車はハトメで組んであり床板には

センターピンのネジで取り付けられています。


あまりにもちゃっちぃので

グリコのおまけと評され、
こんなものは売れっこないとまで言われたとか










続いてC50のほうですが、

なぜこの機種を発売第一号に

選んだのだろう?

とは、最大のなぞです。


こった構造の割には精度が低く

これではまともに走らなかっただろうな


テンダーの車体いっぱいにモーターが

納まり、プロペラシャフトで機関車に

伝達しています。

テンダーの車輪はベークライトの車軸で

左右絶縁されていて、金属製の台車枠で

軸受けをとおしてテンダー全輪から集電、
テンダーのみをレールに置いただけで

モーターは回転します。


このシャフトの心がでていなくて

回転するとバイブレータ並みの振動。

だだだだと車輪がレールをたたきます。


特徴的なのはカプラーです。

ホーン型、HOのX2FタイプをNサイズに

縮小したものがついています。





EF70 + ナハネ20


動力車の市販第2号はEF70でした。
ようやくまともに走る機関車の登場です。

(残念ながら今ではウンともスンとも言いません)

ペイントのはげたところから

銀色の地肌が見えます。

これがウワサの蒸着メッキボディ。

プラの車体全体を銀色にメッキした上に

赤い塗装をほどこしてあります。

ナンバーや飾り帯を磨きだして

銀色を見せるためだったのでしょう。

針金製のパンタはバネで上昇します。


次位の客車はナハネ20、

20系のブログにも登場した車両です。

ナハフやナシ、カニの製品化予告も

あったようですが、実現しないうちに

ナハネも市場から姿を消しました。






EF70に続く車両としては

コキ、コキフも登場しました。


ナハネだけのブルトレよりも

多少まともな感じがしますね。

縁があって当鉄道に舞いこんだ車両たち

もう動くこともありませんが、

記念物的な意味で静態保存しています。








おまけに当時の広告をご覧ください。


1966年3月号のTMSのほか

数枚スキャンしましたが、

雑誌掲載後すでに50年を経ていて

著作権は切れたと思いますがどうでしょう?

次の製品化予告は103系ですが

分売パーツの台車と動力装置が
気になります。
もちろん、値段も気になります。

50年前の値段としては

べらぼうに高いと思います。




1963年8月の模工(模型と工作)の広告と

比べてみるのも興味深いかと思います。


3年の時差はありますが

HOのC58が3900円、

OゲージEB+貨車2、レール、トランス一式で

特価2400円とあります。

Uコン機やエンヤ、OSのグローエンジン

顕微鏡や携帯望遠鏡、ラジオの組立キット

メグロ白バイや耕運機のプラモには

笑ってしまいます。



話題があらぬ方向に脱線しましたが、

これらのコレクション、古雑誌など

すべて中古品で入手したものです。


古いネタばかりの「きゅうの鉄道写真館」ですが

さすがに発売当時に購入するほど

古くはありませんので、悪しからず・・・



本日もご乗車ありがとうございました。