おはようございます。
今年も残すところあと2日です。
あれを整理しよう、とか
あそこを掃除しよう、なんて思うばかりで
ちっとも進みませんね・・・
ブログも全然計画的にできないし…
と言いつつ実は
思い出と写真の整理を兼ねているんですが…
さて、今年最後のテーマは何にしようか
と考えましたが、新しい年に向けて
夢のあるほうがいいな、と選んでみました。
パリ発、東京行き
なんという壮大な計画でしょう。
しかも実現してしまったのですから!
まさにバブルのたまもの。
(ありゃりゃ?話が怪しくなってきたぞ)
砂上の楼閣は崩れてしまってもいいんです。
ちゃんと写真に撮っておきましたから。
冗談はさておき、概要を書いておくと
ヨーロッパで人気の豪華列車を
日本国内で走らせようという計画でした。
単に車両を持ってくるのではなく、
パリから東京まで、お客を乗せて
営業運転で走ってこようというもの。
関係8カ国、軌間3種類、走行距離15494km
世界最長距離列車として
ギネスブックにも載っているそうです。
16両編成でパリ→東京の乗客は36人!
(日本国内では11両で運行)
東京着は1988.10.18でした。
では車両を見ていきましょう。
寝台車 ×6両 WLA LX16、20型
内訳は2人個室×10室の車両が1両、
1人個室×4+2人個室×6の車両が5両
バーサロンカー ARP4164
プルマンカー WSP4158
食堂車 WR3354D
電源・荷物車 D1286
スタッフ専用車 WLR YU3909
2人個室×7、3人個室×4
見た目が最も豪華で目立つ車両は
このプルマンカーでしょうか。 ほんとうは
仏米大統領や、エリザベス女王も利用した
食堂車のほうが由緒あるそうです。
(もともとは仏大統領専用車だった)
全車木造鉄板張り、暖房は石炭ストーブ、
(屋根の煙突からストーブの煙が出ています)
冷房などもちろんなし。
台車をTR47に交換し、車両限界を超える
荷物車の監視ドームを削ったり、
デッキのステップを切り落としたり、
連結器が異なるため両端に控車を連結して
ようやく在来線を走れるようになりました。
これは物理的な話で実際に走るまでには
法的にクリアしないとならない壁があります。
国内の安全基準を満たしていないので
保安要員を添乗させて、2ヶ月間限定の
特例措置として運輸省の許可を取りました。
走行シーンを撮りたいと思いましたが、
寝台列車という性格上、上野を夕方遅く
出発する設定が多く、暗くなってしまうので
あまり遠くには行かれませんでした。
常磐線・綾瀬付近
一般募集のツアーは
10/24発10日間の日本一周に始まり
12/24京都発の上りまで2ヶ月間、
日本一周以外は片道一晩乗車するのみの
行程で組まれていました。
気になるお値段ですが
日本一周は一人888000円、片道乗車と
もう片道は新幹線、航空機利用の2泊3日
一人16万円台~26万円台でした。
ツアー最終回ではD51498が
復活のデビューを果しました。
浦和~北浦和間 1988.12.23
北浦和から浦和方向へ15分ほどのところに
歩道橋があります。
オリエント急行も最終運行だし、何よりも
動態復元されたD51のデビューですので
とにかく駆けつけました。
2時間くらい前に着いたので、人は多いけれど
まだポジションを選ぶ余地はありました。
歩道橋の向こう側にするか、こちらにするか…
向こうのほうが列車の末尾まで入るし、前に
見物人も入らないし、アウトカーブで構図も良い。
ただし、手前に京浜東北線の上下線と
東北本線の上り線があり、しばらく観察したところ
結構ひんぱんに列車が通過します。
10分ほど向こうにいましたが嫌な感じがしたので
こちら側に移動しました。
歩道橋の階段の中ほどで
架線がクリアできる場所に陣取りました。
(1枚目、歩道橋の裏と脚が写り込んでいます)
特急やいろいろな電車が通るので
2時間もあっという間に過ぎ、
D51のライトと煙が見えました!
周囲からは歓声が上がります。
その時・・・ かぶった!
向こう側は京浜東北の上りがかぶりました。
こっち側にいて良かったー。
人の頭が邪魔だなーと思いましたが、
電車がモロにかぶるより、はるかにマシでした。
こういうイベントでは混雑はやむを得ません。
わずか2ヶ月のあいだ、彗星のごとく走り去った
オリエント急行でしたが、外国型が日本型と一緒に
走る鉄道模型みたいな、夢のようなできごとでした。
ところで、このとき
ちょっと見たことある人がいるなー、と思っていて
相手もそう思っていたようで、あいさつしたら
高校の隣のクラスの子でした!
うーん、世の中せまい。
豪華パンフレットを保管してあったのでご覧下さい。
(JRの旅行センターまでもらいに行きました)
ヨーロッパのイメージ写真も載っていて
見るだけでも楽しい高級な冊子でした。
もうとっくに終わってしまったイベントだし
ブログで紹介しても問題ないでしょう。
ご覧のように日本一周は何度も乗車します。
他のツアーは片道(一晩)しか乗らないので
たぶん物足りないんじゃないかなぁ。
注意書きにドレスコードが載っていて、
男性はブラックタイ、女性はフォーマル
となっています。 乗車するには
スーツケースを用意しなければなりませんね。
(私など着る物や靴も買わなきゃならない!)
《模型のこと》
HOとNゲージでそろえましたが…
製品の都合で雰囲気だけです。
いずれもリバロシ製品(イタリア製)なので
来日したそのものズバリではありません。
雰囲気だけの編成ですので、1両ずつ
真横写真を並べるのはやめておきます。
外国製品を編成でそろえるのは難しく、
何軒かまわってかき集めました。
(カトー製品はまだありません)
製品のプロトタイプもまちまちで、屋根の色が
銀色やグレー、黄色だったりしたので、
すべて銀色に塗り替えました。
鉄道模型のゲージは世界共通ですので
台車もそのままでOKです。
(TR47よりカッコいいでしょ?)
控車はナハネフ23とマニ50を加工しました。
HOはオユ12で代用していましたが、その後
マニ50のキットを入手したあたりで飽きてしまい
マニは未塗装状態のまま放置されています。
(そのうち・・・)
そんなインチキ編成ですが、運転会に持参した
ときは、皆来日した編成だと思ってくれました。
ある人など、オレ1回だけこれに乗務したんだよ
と感激してくれました。
一眼レフよりもコンパクトカメラのほうが
接写に強いので、もう少し寄ってみます。
寝台にはお布団もセットされています。
アンダーフレームに何やら書いてあるので
ルーペで見ると…
ドイツ語なので読めませんでした。
(なんだ、オチか)
走行性能は、さすがヨーロッパ製品、
カトーの最小曲線370Rも楽勝です。
あちらでは標準のカーブですよね。
バブルが崩壊して25年、現実社会では
こんな出来事は2度とないでしょう。
でも、模型ならいつでも再現できます。
我家でのオリエント急行は
忘れたころに現れては
彗星のように走りぬけていきます。
本日もご乗車ありがとうございました。
そして、良いお年を!