583系・働き者の電車 | きゅうの鉄道写真館

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ドールに興味のない方はこちらで。



こんばんは。


先週末、秋田からのわくわくドリーム号が

フィナーレを迎えたようです。

唯一残っていた583系は

今後どうなってしまうのでしょうか?


ということで今回はそんな583系に

ご乗車いただきましょう。


583系(581系)は1966年

世界初の寝台電車として誕生しました。

第一号は関西と北九州を結ぶ月光でした。

なので、月光型と呼ばれましたね。


581系は60Hz専用だったので、

50Hzの東北方面も走れるように

50・60Hz兼用の583系が登場しました。

動力無しのクハネ、サハネ、サロ、サシは

581しかありませんでしたが、クハネの

床上にあったMGを小型化して床下に移し

定員を増やしたクハネ583も登場します。


私は関東在住なので名古屋以西の写真は

残念ながらほとんどありません。





初めて見たのは地元の常磐線です。

夜ゆうづるで青森へ行き、

日中にみちのくで帰ってくる、

またはその逆の運用です。



小さくてよく見えませんが、こちらはひばり。

夜行と夜行の間合いに仙台を往復してくる

なんて運用もありました。





そして、はつかりとはくつるのペアです。

なんて過酷な運用でしょう。

人間なら過労で倒れてしまいますね。


ところでこのはくつる、ヘッドライトが

1灯しか点灯していません。

別に疲れてるわけじゃないと思いますが…


たぶんデッドセクションの通過サインのまま

切り替えるのを忘れちゃったんだと思います。

疲れてるのは運転士だったんですね!




同日、臨時の津軽です。

津軽なので座席夜行ですが

乗客が勝手に寝台を組立ててしまって困る

という新聞記事を読んだ覚えがあります。


客車寝台の2段化が進み、3段の電車寝台は

時代遅れとなり次第に減少していきました。




波動輸送では、電化区間ならどこでも走れる

583系は万能でした。


国鉄末期、1985年のつくば博では大活躍。

夜行・昼行、臨時・団体となんでもありでした。

そんな中で白眉はエキスポドリーム号です。






深夜、土浦駅を発車した列車は

構内の留置線で一夜を明かします。

翌早朝、2つ隣の万博中央(仮設)駅まで

走行し万博会場行きのバスに接続します。
見方によっては日本一走行距離の短い

(9kmあまり)夜行列車!? 

と言えないこともないかもしれませんね。

(ちょっと無理がありますか)

安価に宿泊施設を提供するのが目的

ということは言うまでもありません。


客を降ろした列車はそのまま上り線を走行、

藤代駅中線でしばし停車した後、

再び土浦まで戻りました。

そのため日中の走行を撮ることができました。


20系ブルトレの日もありましたし、

九州から485系の大量の応援もあり

たいへん興味深い半年間でした。

万博輸送についてはまた別稿で。


シュプール上越

シュプール妙高・志賀


波動輸送という面ではスキー列車も

かっこうの活躍の場でした。
関東発は上越、関西発は白馬や志賀高原へ


金曜日の終業後、夜行に飛び乗り、

早朝に着いて1日まるまる遊べる

という貪欲な遊び方をする人は減りました。


温泉付リゾートでゆったり、がつがつ遊ばない、

それどころかスキー人口自体、大幅に減少。

かくしてスキー臨も過去の思い出となりました。


最盛期には北は青森、南は九州まで

電化路線は全国どこでも走った583系ですが

最後に残った定期列車は新潟・大阪間の

急行きたぐにでした。



初代583系きたぐにはオリジナル塗装。

2代目は水色になりました。

そして最後はネズミ色に。

この塗装は485系福知山線色や

181系はまかぜとも通じるものがありますね。
(個人的にはオリジナル色が好きです)


時代が下って、やはり3段寝台というのは

定期寝台特急としては受入れがたくなります。



臨時雷鳥。


昼行の特急としても4人ボックスシートでは

やはりチープすぎます。

同じ料金を払うなら前向きのリクライニング

の方が断然いいですよね。





419系 新疋田




715系 仙台


特急使用に耐えられなくなり

余剰となった車両たちは

ローカル用に改造されました。

短編成化のため不足する先頭車の代用に

中間車の先頭車化(運転台取り付け)及び

客扉の増設です。


北陸方面は交直をまたぐため、

そのまま交流・直流両用で、

東北方面は交流専用電車として活躍しました。

車内はそのままですので、窓は小さく

頭上にはたたんだ状態の寝台が残り

かなり暗い印象でした。


いよいよ淘汰も進み最後に残ったのが

秋田の6連と9連。



わくわくドリーム  南流山

ムーンライト  新松戸


国鉄時代のオリジナルとほとんど変わらず

往年の姿を彷彿させる貴重な存在でした。

しかしそれも6連を残して運行を終了。






2011.1.21 青森駅にて

この時は、雪の青森駅には583系が似合うな

と改めて思ったものでした。

わくわくドリーム号も運転終了らしいですが

まだ昼間の座席利用での運行は

あるかもしれないし、即引退ということでは

ないと思いますが・・・


先行き心配であることには変わりありませんね。







さて次回はきたぐにに乗車したときに取材した

車内の様子をご紹介したいと思います。




本日もご乗車ありがとうございました。