ウッドデッキを自作する | きゅうの休憩室

きゅうの休憩室

ドールを始めたのは2015年。
コロナの自粛生活がきっかけでアニメに転向。
工作はチマチマと続けていますが。。。



こんにちは。


ドールサイズ(縮尺1/3)の

ウッドデッキの作り方

総集編です。


ゴールデンウイーク後半の5/6から

工作を始めて約2週間で完成しました。


簡単そうなので自分もやってみようかな

という人のために(ほんとに簡単)

ポイントなどまとめてみました。



《設計する》


まずイメージを広告の裏でもいいので

なんか紙にテキトーに描いてみます。

すると手すりの高さとか、

柱とトラスの関係とか疑問が湧いてきます。


私の場合、コ○ダ珈琲へ実物を観察に行き

ネットで人間用(?)の広告写真を見たりで

イメージを固めました。

(できれば実物も見たほうが良い)

また、板切れを立てドールに持たせてみて

高さの確認をしました


イメージができたら

方眼紙(グラフ用紙)に描いてみます。


最初、もうひとまわり大きかったのですが

外へ持ち出したときに置く台を考えたら

折り畳みテーブルを利用すれば便利な

ことに気づき、このサイズにしました。


縁取りを除いた外寸で120×60cmです。

手すりの高さは28cm、

床の高さは15cmです。


《材料を調達する》


材料は角材や板材ばかりです。

参考に使用した角材の寸法を書いておきます。


たて横の梁  :18×27mm 杉

縁取、手すり :10×40mm 杉

手すり柱、束 :26×35mm ??

床板、筋交い :6.5×32mm 桐


角材の太さについては

人間サイズ(3倍する)でこれくらいかな?

という太さで、あまり気にしなくて良いです。

ホームセンターや材木屋さんで

値段も含めて適当なものを選べばOKです。




「おてつだいしまーす!」

角材は反ったり曲がったり

フシ(節)があったりするので

必要量の1.5倍から2倍用意します。

一束10本で千円くらいの安物でOKです。

ただ、2mくらいの長さがあるので

車で買いに行かないと厳しいかも。


工具はその都度写真に出てきますが

まずのこぎり(胴付きが良い)と

曲尺(かねじゃく)が必要です。

あとストッパー付きの金属のメジャー。




図面の寸法に従い角材を切ります。

切断面が直角になるように注意。

手すりの柱や束(つか→短い脚)は

単独で垂直に立つくらいの精度は必要。


写真右から2本目のたての梁(はり)が

床から浮いているのが判りますか?




《床の骨組みを組立てる》

たて横の梁を組立てます。

内部は多少歪んでも気にしませんが

外寸が120cm×60cmになるように

注意します。

デッキの上面(写真で床に接してる面)が

平らになるように矯正しますが、

部屋の床の表面が平面だ、という前提で

ボンドが完全に乾燥するまで

重しをかけて床に押し付けておきます。

(ドールたちもお手伝いするチャンス!)


ボンドは普通の木工用の白いやつです。

(ビニルエマルジョン系)




《脚をつける》

まず短いほうの脚(束=つか)を付けます。

骨組みが裏返しのまま梁の交点のカドに

補強となるように接着していきます。

(たて横両方の梁にしっかり密着するように)

この時、骨組みが裏返しになっているので

図面の脚の位置とも裏返しになってることに

気をつけなければなりません。


人間用のデッキでは重さをささえる位置に

脚をつけますが(梁の真下になる位置)、

ドール用では重さも知れてるし、

持ち運ぶ時の強度を保つことが

大きな目的となります。


上の写真では束(つか=短い脚)だけが

接着していて、柱は立ててあるだけです。

この状態で柱を接着していけば、

すべての脚のウラを床に密着できます。

柱の接着剤が乾燥するまではハタガネで

固定しますが、使い方はあとで出てきます。




《縁取りをつける》

脚や柱が全部ついたら

デッキ床の縁取りを接着します。

基準となる短辺側のフチを付けたら

長辺側の板をあてがって

位置を鉛筆でマークします。

板の長さも同様にマークしてから

切り詰めるようにします。

こうすればぴったりの長さ・位置に

取り付けることができます。(現物合せ)




縁取りの接着も重しを使って密着させますが

重しを載せにくい場所はハタガネを使います。

まず上下両方のネジをゆるめておき、

アゴを開いて固定するものを挟みます。

下のネジ(この写真では)を締めて固定し、

次に上のネジを少しずつ締めていきますが

締めすぎると木材に食い込みますから

様子を見ながら加減してください。



骨組みが完成しました!

縁取りが付くとけっこう丈夫になります。



《床板を張る》

ここで床を張る前に

板を仮に並べて具合をみることにします。


ドールたちに乗ってもらいましたが

高さもばっちりイメージどおりです。

この段階なら最悪の場合、

多少の調整はきくと思います。


全体のバランスはこんな感じです。

あれれ?

手前のすのこはなんでしょうか…?

実はこの大量の「すのこ」は

床板と筋交いの材料なのです。

セ○アやダ○ソーなどで108円で売ってます。

全部で17枚(1836円)使用しました。


パッケージには桐と書いてありましたが、

軽い材質で表面もきれいに仕上げてあるので

バラせばすぐに使えます。




床板はこの長さ(デッキの幅:180cm)では

1枚で通すのが自然ですが、分割にした方が

なんとなく精密に見えるような気がしたので

手間をかけてみました。

いかがでしょうか?

端から敷き詰めていきますが、

多少の幅の誤差やゆがみもあるので

隣の板とのすき間で吸収するようにします。

すき間の調整はジグ(治具)を作ったほうが
効率的で作業も簡単になります。



ジグは、この例では0.4mmの真ちゅう片に

切り込みを入れ、直角に曲げたものです。

材質は真鍮にこだわる必要もないし、たまたま

真鍮板の端切れが手元にあっただけです。

梁(はり)にはあらかじめ中心線を引いておき、

床板を現物合せで切断します。

軽く面取りをしておくと(やりすぎないように!)

厚さの誤差をごまかせます。



ボンドを塗り・・・



床板を載せたらジグを差し込みます。

(左のジグが差し込んだ状態)

右側も差し込んで

床板を手前から奥に押し付ければ

中間の誤差はすき間で吸収できる訳です。


重しを載せて乾燥を待てば1枚終了。

この間につぎの列の板を切ったり

準備をします。



床板が張り終わりました~


「えんだいですかー?」


縁台じゃありません!

ウッドデッキ(テラス)です!




《手すりをつける》


だいぶ形になってきました。

工作することは、ただの棒や板きれが

だんだん形になり立体になっていくのが

楽しみ(醍醐味)ですね!



筋交い(すじかい=トラス)も今まで同様に

柱の向こう側にあてがって鉛筆で線を引き

斜めにカットします。(現物合せ!)


微妙に柱が斜めだったり曲がってたり

するので、定規で測ってもダメで

現物合せが簡単確実です。

それと手すりを付けてからでは

トラスを入れられないので

作業手順にもご注意です。




はーい

ほぼ完成しましたー (^O^)/


左側の手すりのない部分には

ステップ(階段)を付けますが、

設置場所の検討をしてからになります。


少し細部を見ていただきましょう。



ひっくり返してみました。




柱や束の根本です。

最初は接点が少なくて不安ですが

工作が進むにつれて接点が増えていき

強度が増していきます。


木ネジや釘を併用するべきか

悩むところですが

ドール用で軽いものだし

ボンドでの接着だけで済ませちゃいました。


写真で白く見えているのは

当初、全体を白く塗りつぶすつもりでしたが

工作が進んで形になってくると

ナチュラルな木の色も悪くないと思えてきて

当分は無塗装でそのまま使おうかな、
と方針転換したためです。
梁の上側など刷毛が入らない部分は

あらかじめ白く塗っておきました。



手すりのウラ側。
短辺の中央の柱は手すりやトラスが付くまで

接点が少なく特に取扱いに注意が必要です。




手すりのカドは45度に切って

突き合せてあります。

床の縁取りはそこまでやってありません。

目立つところにだけ手をかける省エネです。

(手抜きだぁ!?)



《試し撮り》

次の週末、さっそく猫の額の庭に持ち出して

撮影してみました。



一番大きい子は身長55cmで

重心が高く不安定でしたが、

軽く寄りかかるだけで全然大丈夫でした。

台を少し揺らしてみても大丈夫。



キャンプ用の折り畳みテーブルの上に

置いてみましたが、テーブルのカドが

丸くなっていることを考えてなかったので

脚が何本か外にはみ出します。

いっぱいあるから少しくらい浮いていても

問題ありませんが・・・

(精神的には少々不安です)

大きさもこのくらい広ければ

いろんなシーンを演出できそうです。



せっかくなので

全員で記念写真を撮りました。

次はすてきなデッキチェアを

用意しなければなりませんね。



デッキの外側から見るとこんな感じ。



いったん全員にどいてもらって

ぐるっとまわしてみました。

落下する心配がなくなったので

安心して撮影できるので良かったです。



最後にもう一度サイズを書いておくと


60cm×120cm(床面の大きさ)

床面の高さ15cm

手すりの高さ28cmです。


重さは6kgちょうど。

大きさの割には軽くできましたが

持ち歩くには重すぎます。

移動には車が必要です。


これからどんなシーンを撮影できるか

楽しみです。