さよなら・はまなす | きゅうの休憩室

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ドールを始めたのは2015年。
コロナの自粛生活がきっかけでアニメに転向。
工作はチマチマと続けていますが。。。



※この記事は「きゅうの鉄道写真館」に載せたものを

 編集しなおしたものです。



青函トンネルの開通と同時に

運行を始めた「はまなす」ですが

新幹線開業によりその役目を終えます。


カシオペアや北斗星の陰に隠れて目立たない存在でしたが

この機会にご紹介したいと思います。



もともと青函連絡船には夜行便が存在しました。

トンネル開通で廃止された連絡船に換わり夜行旅客の

需要に答えるため設定されたはまなすでした。


深夜出発・早朝到着のダイヤのため、

なかなか走行シーンを撮るチャンスがなく

唯一撮影できたのが上の写真です。

88年7月の早朝、札幌直前の北広島付近です。







上りが発車する時刻に夜の札幌駅に行ってみました。

札幌駅がまだ高架になる前、地平のホームです。



《はまなす初乗車》





初めて乗車したのは、翌89年7月のこと。

まだ全車スタンダードの座席車だけの編成です。

14系は例のなんちゃってリクライニングシートのやつです。

背中の圧力をかけ続けていないと、

ばったんと元に戻ってしまう疲れるシートでした。

もう、朝までひたすら耐えるのみでした。

帰りの北斗星のB寝台がどれほど快適だったことか!



《はまなす乗車2回目》



今日ははまなすの寝台車に乗車します。

2008.9.17青森→札幌です。


登場時のはまなすは全車普通座席車でしたが

寝台車が連結されるようになり、

まりもの廃止でドリームカーが転用され、

1997年からカーペットカーが連結されて

現在の形になりました。

JR線上からは急行列車がどんどん姿を消し

現在残る唯一の急行列車でもあります。







ベイブリッジがライトアップされてきれいでした。

はまなすと組合わせれば青森らしくなると期待していたら、

はまなすが入線するころには消えちゃいました。 残念。


車輌基地からDE10に牽かれて入ってきました。

定位置に据え付けられると同時に

反対側では青函専用のED79が連結されています。



それでは列車が動かないうちに、

車内をひとわたり見ておこうと思います。


1号車から乗車してみましょう。





1号車のデッキです。

北海道の寝台車のエンブレムがついています。

デッキと廊下の間には騒音防止の扉がついています。


乗り込んで左側の貫通路を見ると・・・



ED79は後ろ側にもヘッドマークをつけています。

下りのはまなすを牽いて、函館到着後、

今度は上りのはまなすで青森に戻ってくるのでしょうね。





1号車を通り抜けて2号車に入りました。

幅70cm・長さ195cm・高さ111cmが私の領地です。

ではカメラバッグだけ持って他の車輌も見てきましょう。



まずお隣が自由席のスハフ14。

1人しか乗っていませんね。

座席は簡易リクライニングですが

昔の勝手に戻るやつでなく、倒した位置で止まります。



その次がのびのびカーペットのオハ14。

分類上は座席車ですが毛布もついていてごろ寝できます。

指定席料金で横になれるのでいつも満席だそうです。

とくに2階席は完全に1人づつ区分されてるので良いです。





カーペットの次はドリームカー・オハ14が2両。

こちらも指定席料金でOK。

座席は183系特急気動車のグリーン車から移設したもの。

ミニロビーもついています。

こちらもお得ですね。

そして1番後ろが3号車と同じ自由席車スハフ14です。

こちらもがらがらでした。

今日の混み具合なら、ドリームカーよりも

自由席で座席を向かい合わせにして、

4人分を1人で使ったほうが快適かもしれませんね。

でも私は寝台があるので大丈夫。 へへへ。



時刻がきて、青森を定刻に発車しました。

案内放送では寝台車はすぐに減光するけど

座席車は明るいままらしい。

案内放送も寝台車はしません、とのこと。


深夜1時に函館、3時に長万部と

寝台特急とは明らかに違う走り方(停まり方)です。

実際、途中での下車、乗車もあって

道内では札幌行きの1番列車的な存在でもあります。


蟹田で上りのカシオペアをやりすごします。

津軽線、江差線は単線なので列車交換の運転停車も

けっこうあるけれど、せっかく取った寝台なので

今夜はおとなしく寝ることにしましょう。




ほんとうによく眠ってしまって、

函館は夢うつつで気がついたけど

次に目が覚めたのは南千歳でした。

札幌6:07定刻到着。 

この時間から活動できるので

時間を非常に有効に使えてとても良かったのです。

夜行は高速バスだけになってしまうのでしょうか。









《はまなす乗車3回目》






今日は3回目に乗ったはまなすです。


その前に上の写真をご覧ください。

早朝、札幌に到着したはまなすです。

雪でレールが見えませんが、列車はちゃんと走ります。

真冬に北海道に行ったことがある方はご存知でしょうが

(もちろん住んでいる人も)

こんな雪でも走るのかなと思うようなときでも

平気で走ってしまいます。

もちろん5分、10分の遅れは日常的ですが、

それでも走っちゃいます。

写真の状態が東京だったら半日は止まりますよね。

10cmで大雪と騒いでいては雪国の方に申し訳ないな

と、雪がふるたびに思っています。


前回の記事では蟹田に停車中のはまなすから

カシオペアの通過を見送りましたが、

2012年にカシオペアに乗ったときは

カシオペアからはまなすを撮りました。









このときはカシオペアの方が先に蟹田に着きましたので

はまなすの到着を待っての交換になりました。

車種のバラエティが窓灯りからも判りますね。





それでは2015.1.24札幌発のはまなすに乗車しましょう。

最もはまなすらしい車輌、カーペット車の指定席をとりました。









はまなすの編成の中でひときわ目立つのが

のびのびカーペット車です。

座席側の窓配置はご覧のとおりです。

一応、ひとりに一つずつ小窓がついています。


間もなく発車です。 車内に入りましょう。





車内の様子は、青函連絡船の桟敷席を思い出させます。

1階席はご覧のようにカーテンで仕切られた席が並びます。

うっかり寝返りをうつと隣人に接触する危険があります。

それに比べて2階席は、壁と転落防止のパネルで

寝転がれば下から見えません。

断然、2階席のほうがお勧めですね。


はまなすカーペットは分類上は座席ですが、

毛布と枕がついています。  しかも・・・


はまなすカーペットはホットカーペットだった!

枕もとのカーペットに小さなランプがついていたので

よく見たらホットカーペットの5段切替スイッチでした。


これで指定席料金520円でOKなのでとってもお得です。

(私が利用したのは企画キップだったので追加料金不要)


ひとつ難点をあげれば、個室でないので飲食できないこと。

でも夜10時発、早朝5時39分着なので、問題ないかな。

青森に到着してからゆっくり朝食にしましょう。





こんな雪まみれ状態ですが、時刻どおり青森に着きました。


あっさり到着したので、ご一緒に朝ごはんをいかがですか。











駅前の商業ビルの地下に観光朝市があります。

あくまで観光朝市なので朝一は準備中ばかりです。

30分ほど待ってようやく食事にありつけました。

塩鯖定食に青森名物の貝焼きみそを追加でつけました。



こうして3回だけの乗車でしたが、

はまなすとのお付合いも終わりました。


3月26日の最終列車が無事到着するまで

無事故で終われることを祈って・・・



本日もご乗車ありがとうございました。