平日の午後、有休を取って小さな旅に出かけました。
行き先は、東京の下町、埼玉県境のすぐ近く、
西新井大師です。
お大師さんとしては関東では川崎の次くらいに有名なので
混んだら嫌だな、と思って平日に出かけましたが
それでもけっこう混んでいました。
西新井大師は東武伊勢崎線の西新井ではなく
大師線という支線に乗換えて終点の大師前にあります。
この大師線というのも興味深く目的のひとつです。
では、こだまちゃんと一緒にご案内しましょう。
東武伊勢崎線は、もとい、今ではスカイツリーラインという
愛称がついていますが、伊勢崎線のほうが馴染みがあって・・・
JR常磐線の北千住から乗るのが便利です。
もちろん始発の浅草から乗っても良いのですが
わざわざ浅草まで行くのもちょっと・・・
北千住なら半蔵門線や日比谷線も直通だし、常磐線、千代田線や
つくばエクスプレスだって通っています。
東武鉄道というとこういう電車に乗りたくなりますが、
これに乗ってはいけません。
日光や鬼怒川に連れていかれてしまいます。
こんな電車に乗ってください。
特急、急行、快速以外だったら何に乗ってもOKです。
準急か区間急行なら次の駅で5分、
各駅停車なら4つ目で10分で西新井です。
西新井に着くと、とてもいい匂いが出迎えてくれます。
ホームにある立ち食いそば、ならぬ立ち食いラーメン屋さん。
その名も「西新井らーめん」。
立ち食いそば屋さんはどこにでもありますが、
ラーメンはちょっと珍しいかも。
とても評判がいいので、寄ってみました。
食券を買って注文します。
すると、それからお姉さんが麺をゆではじめます。
ゆで上がるまで3・4分待たされますが
ここにおいしさの秘密がありました。
ラーメン屋さんと同じ手間をかけていたのですね。
ワンタンメン500円とラーメン450円
食べてみた感想は・・・
お店で食べたら普通のラーメン。
駅のホームで食べるとなぜかおいしさが加算されます!?
お味は、懐かしい東京ラーメンです。
駅ラーメンらしい特徴もあります。
1・すぐに食べられるように熱すぎない。かといってぬるくもない。
絶妙な温度でした。
2・スープが少なめで濃い目。
立ち食いなので蓮華を使わなくていいように、
はねてネクタイが染みにならないように、
手で持って食べても重くないように、
などの理由が考えられます。
ワンタンメンは麺の量はラーメンと変わらず、
ワンタン6・7枚がプラスされています。
塊のままゆでてあったので、正確な枚数は確認できませんでした。
50円差なのでお得感があります。
さて、お腹もいっぱい、大師線乗り場へ行きましょう。
あれ?
いつもと違う番線に電車が入ってきました。
普段は今停まっている2番線のホームの向こう側
1番線に停まるのですが、車輌交換のタイミングは
こちら側に入線します。
この電車は8000系といいますが、
かつて最大両数を誇った名車で、東武だけでなく
JR以外の民鉄全体でも日本一数の多い電車でした。
では大師線乗り場に行きましょう。
あれれ? 改札口がありますね。
このまま進むと外に出ちゃいます。
でも大丈夫。
その訳は後ほど説明しますので2番線に急ぎましょう。
隣の3番線を出発していったのは東急の8500系です。
半蔵門線経由で直通してきた区間急行です。
こちらの東武電車は回送列車として車輌基地へ帰ります。
これから乗る電車は、実は先に到着して
私の背中で2番線が空くのを待っています。
こうやって時々電車を取り替える訳ですね。
交換した電車がきましたので乗り込みましょう。
普通の通勤電車ですが、
普通すぎて懐かしい感じがします。
新しい電車はスマートな仕切りがついたり
車内のデザインもかっこいいですもんね。
さあ発車です。
ワンマン運転なので、
運転手が立ち上がって自分でドアを閉じました。
西新井を発車するとすぐに本線から分かれ
左にカーブしながら高架に駆けあがります。
上りきったら・・・ありゃりゃ?
もう大師前に着きました!
路線延長1km、所要時間2分です。
本当に小さな旅でした。
はーい。 立派な高架駅に到着しました。
窓の向こうにはお大師さんの屋根が見えています。
この電車は折り返して西新井に戻ります。
こうやって10分に1度ずつ、行って帰ってを
繰り返しているのです。
大師前駅の改札口です。
あれれ?
自動改札機も駅員もいませんね?
あ! 切符の自動販売機もないや・・・
そうなんです。 お判りになりましたでしょうか?
さっき西新井の改札機を通ったのは本当に外へ出たのです。
ただし、西新井の外とは通じてなくて、
大師線の電車を介して大師前のこの改札口とつながっている。
西新井の改札を出たら、大師前の改札外だった、という感じ。
電車版どこでもドアみたいなもんですね。
この3階に電車のホームがあります。
あ、そうか、大師前から電車に乗って西新井まで行ったら
改札を出ないでまた戻ってくればタダで往復できますね!
さて改札機のない改札口を出たら右へ行けば仁王門です。
でもそれではつまらないので左へ行きます。
すると門前の通りに出ますので正面から入りましょう。
はーい、 門前でーす。
お店がいっぱい並んでまーす。
門前のお店は、だるま屋かだんご屋かおせんべい屋、
または食堂のどれかですね。
なんか、すごいレトロです。
帰りにゆっくりのぞいてみましょう。
仁王門の中には禿げちょろけた仁王様がいます。
少々かわいそうな気がします。
「あー・・・」 「うん・・・」
仁王門をくぐるとすぐ左側に塩地蔵さんがいます。
痛いところに塩を擦り付けると軽快するとかしないとか・・・
ほんとかなぁ?
うたがってる人にはご利益はありません。
お大師さんがいましたー!
お大師さん=弘法大師さん=空海さん=遍照金剛さん
今も高野山奥の院で
1200年の時を経て生きていらっしゃいます。
肉体は果ててしまったかもしれませんが誰にも判りません。
1人だけ、年に1度だけ、中に入って着物を取り替える
お坊さんがいますが、お大師さんがどうしているかは
そのお坊さんだけが見ることができます。
でも肉体があろうが無かろうが問題ではない、
精神は(教えは)生きているのだ。
色即是空 空即是色 です。(と般若心経に書いてあります)
お大師さんの像の正面には寒桜が満開でした。
本堂ではちょうどお護摩祈願が行われるところでした。
さあお参りも済みましたのでそろそろ帰りましょう。
「おだんごー」 「おせんべいー」
はいはい、ちゃんと買って帰りますよー。
あと書き その1
西新井駅の大師線が1番線に入るとこんな感じです。
1番線はきゅうくつで撮りにくいです。
やはり2番線に入ったほうが全然良いですね。
2番線で撮ったデータを確認すると13:08でした。
平日の1時過ぎに3番線で待っていると撮れます。
あと書き その2
おだんごとおせんべいをお土産に買って帰りました。
「わーい、おだんごー!」
「わーい、おせんべい!」
「あれー!?」
「なんか、すーすーしてまーす」
「あんこはー?」
中に入ってるみたいですよー?
「おだんごがぎゅうぎゅうで
あんこがべたーってついてるのがいいでーす」
ほんとだ!
あと書き その3
こだまちゃん運搬用の箱は考えすぎ? でした。
確かに、行きはばっちりでしたが・・・
現地では箱はじゃまっけ以外何ものでもなかった!
箱を手提げから出してふたを開けなければ出られません。
これじゃあね。
すばやい出し入れができずNGでしたー。
今回は箱を抜いて手提げに直接出し入れすることになっちゃった。
カゴのほうが使い勝手が良いです。
もう少し何か探してみまーす。