ドール用ベンチの作り方 | きゅうの休憩室

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ドールを始めたのは2015年。
コロナの自粛生活がきっかけでアニメに転向。
工作はチマチマと続けていますが。。。



先週、小湊鉄道のどるてつで活躍した
ベンチの作り方を解説しちゃいます。
ポイントがいくつかあって、そこを押さえ
れば簡単に失敗なく完成できまーす。


《設 計》



実はこれが一番やっかいかもしれません。
ネットで公園ベンチ、と検索すれば実物の
図面もでてきますので参考になります。
私の図面もご参考に載せておきます。
SDサイズですので、SDちゃん用になら
そのまま使えます。サイズがちがう場合は
お手持ちのドールに合わせてアレンジして
ください。



《工具と材料》


一応、木工作になりますからいろいろ工具
も必要になります。大工道具箱の中を確認
して、足りないものは材料と一緒にホーム
センターで調達してください。





まず、最低限必要なもの。 手前左から
カッターナイフ、金属スケール、胴付のこ
ハンドドリルまたは電動ドリル、
四つ目きり、ドリルの刃


このうち、ドリルは手動か電動のどちらか
一方でOK。ドリルの刃は穴あけに使うの
は3.2mm1本だけです。


ひかりちゃんと写っているボール盤は、
絵柄がおもしろいので引っ張り出してきた
だけで、手持ちので十分です。


写真の胴付のこは先端がフリーのもので
曲線も切れます。今回の工作では直線しか
切らないので、普通の四角い胴付でOK。
おうちに両刃鋸がある方でも、ベニヤ板の
工作には胴付鋸のほうが使いやすいです。
お値段は千円ちょっとくらいなので、持って
なければぜひ購入してください。
工作が楽しくなることうけあいです。
後に出てくる合板の切り口の写真は、胴付
のこで切ったままの状態です。





あると便利なもの。 奥から
かんな、スコヤ、直角定規
スコヤか直角定規はどちらかがあると便利
工具はだいたいこんなものです。



次に材料について。


座面、背もたれに使ったのは厚さ9mmの
シナベニヤです。
普通に売っている合板は、ラワン合板と
シナベニヤです。値段はシナベニヤの方が
2~3倍高いですが表面が滑らかで、下地
処理も不要なので工作がラクになります。


左4mm厚シナベニヤ
右5mm厚ラワン合板


切り口の写真:上から

9mm厚シナベニヤ
4mm厚シナベニヤ
5mm厚ラワン合板


ホームセンターではカット済みの板も

売っています。多少割高になりますが、

手ごろです。大きなのを買ってカット

サービスを利用するのも良いでしょう。


足はサンドイッチ構造になっています。
30×14mmのラワン角材を芯にして
両面に合板を接着します。(ポイント1)


ポイント1が出ました!

合板の切り口にはネジや釘は使えません。

そのため芯に角材を入れるのです。


私のと同じベンチを作るには

9mm厚シナベニヤ 60cm×45cm

4mm厚シナベニヤ  〃     〃

 各1枚ずつ 

ラワン角材30×14mm×1.8m

 1本

を購入してください。



《工 作》


では工作を始めましょう。

まず座面・背もたれの板を切り出します。


長さ50cm、幅3cmに線を引いたところ


切り出したところ。

必要な本数は9本ですが、失敗するかも

しれないので余分に線を引いておきます。

さっそく胴付のこを使ってみましょう。

刃を寝かせぎみにすること

リズミカルに引くときだけ軽く力をかける

力をいれすぎないこと

目線は切断線の真上から見る


ポイント2

切ったら裏に番号と左右の別を書きます。

まっすぐ切っても、多少はゆがみます。

そこで、切った順番どおりに使えば少々

ゆがんでいても平行にはなります。

相手も同じようにゆがむので、向きと

順番を間違えなければ隙間は同じ幅に

なるわけです。


手前から1~9の番号を振ったところ

切った板はカドを丸くします。(面取り)

このとき「かんな」を使えば、

仕事は早くなります。
切り口全体を紙やすりで磨きます。

#240で磨いた後、

#360くらいで軽くしあげます。

なお、表面は磨いてはいけません。

かえってケバ立ってしまいます。


次に足を作ります。

4mmシナベニヤから

足・座面梁・背もたれ受けを

一体に切り出します。

このとき1番と9番はまっすぐのままで。

接着した後で斜めに切ります。
切り抜くときに、図の赤い線は鋸で切れ

ませんので、定規をあてカッターナイフ

で何度も切り込みを入れて切り離します。



同じものを4枚切り出したら重ねてみて

大きなずれがないか確認します。

1・2mm位ならずれても大丈夫です。

次に芯材を切って、接着しますが

次の図の青い芯を基準とします。




角材の上に表面板を置き、

鉛筆でしるしをつけて切ります。

まず青い角材を接着してから赤い角材を

あてがって、しるしをつけて切断、接着

という手順になります。

このとき前足の前面だけはぴったりと

隙間なく仕上げなければなりません。

撮影のとき写りますので。

他の箇所はどうせ写らないので

多少おおざっぱでもかまいません。

(裏面の写真参照。普段は見せません)

表面板の片側に芯材を全部接着したら

もう一枚の表面板を貼ってサンドイッチ

にします。




ここまでできた材料で確認してみます。

1番と9番の板を斜めにするとリアルに

なることが判りました。

ちょっと休憩してボール盤とひかりちゃん

をネタに遊んじゃったのは前述の通りです。


工作に戻って

座面、背もたれの板9枚とも

端から4cmの中心に

3.2mmの穴をあけます。

そして表側を皿モミします。

木ネジの頭を沈みこませるためです。

専用のドリルの刃を売っていますが

刃のセットの太いので代用できます。

作例では6mmの刃でサラっています。


1番と9番の取付け面をななめに切ります。

表面板に対しては直角になるように

慎重に切ります。



さあ、これで全部品がそろいました。

組み立てましょう!


座板と背もたれ板を取付ける部分に

中心線を引き、

ネジ穴の位置にしるしをつけます。

これは一応の目安で、

すぐに穴を開けてはいけません。


まず足を立て、2番板を載せて

ネジ穴位置を合わせます。

四つ目きりでブスっと突き刺して

しるしをつけたら、座板をはずします。

しるしの突き刺し穴を

四つ目きりできりきりして下穴とします。

深さは1cmくらい。


同じようにして5番、8番をつけます。

この状態で平らな場所に置き、

足が4本とも設地するように調節して

ぐらぐらしない程度にネジを締めます。


あとは隙間が等間隔になるように

3番、4番、7番、6番の順に取り付け

最後に1番と9番をつけます。


わーい! できた~♪



はーい。

めでたくできあがりました。

次は塗装です。

いったん、全部バラバラにします。



《塗 装》




塗装に使う道具と材料はこれです。

筆はトールペイントに使うやつ。

1cm幅と3cm幅です。

後ろ左はアクリル絵の具。

やはりトールペイント用の高いやつです。

バーントアンバー(こげ茶色)400円位

百均でも売ってますが、

苦労して作ったベンチなので

張り込んじゃいました。

右側は水性ニスのクリアです。


座板と背もたれはクリアニス

2度塗りで仕上げました。


1 切り口全周に1cm幅の筆で塗る

2 乾いたら#500の耐水ペーパーで

  周囲を軽く磨く

3 表面に3cm幅の筆で塗る

4 乾いたら#500の耐水ペーパーで

  表面を軽く磨く

5 周囲に2度目のニス塗り(1cm筆)

6 表面に2度目のニス塗り(3cm筆)


ポイント3

2、4の工程で磨きすぎないこと。

表面のざらざらを軽く取る程度です。

木の地肌が出てしまうとアウトです。

耐水ペーパーは濡らしません。

軽くカラ研ぎします。

紙やすりより精密なので、誤って

地肌が出てしまいにくいのです。

5、6では少し多めに筆に含ませて

筆むらがおきないようにサァーッと

塗ります。(ってどうするんだ?)

ためらい筆はよくないです。

あとはじっくり乾かしましょう。


次に足の塗装です。

まず下地の仕上げをします。

張り合わせ部分を#240、#360の

紙やすりで磨いてざっとしあげます。

前足の前面だけは念入りに仕上げます。

また、4mmシナベニヤの表面はなるべく

やすりをかけないようにしてください。

かえってささくれてしまいます。


準備ができたらアクリル絵の具を塗ります

木の上にチューブから直接しぼりだして、

1cm幅の筆で塗り広げます。

持つところがなくなるのでいっぺんには

できませんが、同一表面は一気に塗る

ようにしてください。

写真に写る部分はよく乾かしてから

2度塗り、3度塗りします。

完全に乾くとつや消しになります。


さあ、塗装も終わりました。

すぐに組み立てたいところですが

完全に乾くまで1晩おきましょう。






組み立てはさっきと同じ。

2番、5番、8番

3、4、7、6、1、9

と取り付けていきます。

全体のねじをゆるめにしておき、

平らなところで、足がカコカコならない

ように調整してから少しずつ締めます。

締め付けすぎると反る板もあるはず

なので前後左右から確認しながら
加減してください。


さあこれで、ドールちゃんの遊びに

バリエーションが増えました。


あなたもひとついかがですか?





反省:

どうも燃えない(萌えない?)ネタなもので

だんだん文章が雑になってしまい

申し訳ありません。

ふう~・・・

なんでこんなに疲れるんだろ?

あ・そうか、ドールが登場しないからかも

次はもう少し楽しいネタで書きます!









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