1988年 青函トンネルの開通で本州と北海道がレールで結ばれ、
上野・札幌間には北斗星が走り始めました。 関西地区からも、との
声に答えて翌1989年にはトワイライトEXPが誕生しました。
当初、主に近ツー系列の団体専用の臨時列車として運転されました
が、年末には一般販売も始まりました。 関西と北の大地を直結する
列車は、輸送手段というよりも北斗星以上に「乗ること自体を楽しむ
列車」という性格を色濃くしています。
私は折りあるごとに列車の撮影をしてきましたが、いざ乗ろうと思うと
関東に住む人間にとっては、とても乗りにくい列車でした。
意を決してようやく乗れたときには、私も1度でとりこになってしまいま
した。 以降年に1度くらいのペースで乗り続け、計7回ほど乗ることが
できました。 実際、乗車したときには乗客として楽しんでしまい、あま
り車内の写真がありません。 それほど魅力的な列車だったのですね。
トワイライトEXPの全体像を表すにはあまりにもお粗末ですが、
一趣味人として接したシーンをアルバムに記録したいと思います。
《1992年~1995年》
大阪~北陸地区で
水無瀬付近
宮原の後ろ側
新疋田付近
《1997・1998年》
上野幌
美々
《2006年・2007年》
北舟岡
《初めて乗る日》
ついに乗車する日がやってきた。(2007年)
食堂車スタッフがおじぎで列車を迎える。
エンブレム入りの特別なマットを踏み、車内へ。
22時間過ごす旅の応接室に期待がふくらむ。
大阪駅を出発し、部屋で一息つくころ、
ワインが届き明日の朝食を予約します。
ガラ空きの食堂車で遅めの昼食をとり、隣のサロンカーに
行ってみると・・・ こちらは満員でした。
自室に引きこもり、ゆったり過ごすことにしました。
廊下側の窓はこんな感じ。 廊下窓は北斗星にはなかった。
いよいよトワイライトEXP最大のイベント・・・
残念ながら夕日は見えませんでしたが、
たそがれる日本海はロマンチック・・・ 言葉はいりません。
深夜というか未明というか・・・
青函トンネルに入ります。 只今、竜飛海底駅通過中。
寝ちゃうのがモッタイナイ・・・
このころの朝食は和食もありました。
車窓には噴火湾が寄り添う。
牧場やサイロを見て、北海道に来たのだと実感する。
22時間・1500kmの旅を終え、札幌到着。
車輌基地へと引き上げていく。
たっぷりあると思っていた時間も、あっという間だった。
時間の流れが変わってしまう不思議な列車でした。
《スイートに乗る》
今度はさらに希少なスイートの様子です。
長万部付近
今日乗る列車を長万部の歩道橋で迎えた。
12時間ぶりにドアが開いた。 新津
早朝。 まだだれも起きてlきません。 独占!
記念写真用に持参したHOゲージ。 自分で塗り替えました。
下り列車は日本海の夕暮れという見どころがあるが上り列車
の場合は敦賀での機関車交換がイベントとなっている。
なぜ交換が必要かというと、この機関車たちの本拠地は敦賀
にあり、敦賀をスタートした機関車は→大阪→青森→敦賀と
ひとまわりして、元の出発点鶴賀に戻るのである。
この日は104番から44番に交代した。
最後にもうひとつ見せ場がある。 それは本日の下りトワイライトEXP
と長岡京付近ですれ違うこと。 毎日運転される時期には、深夜の
秋田付近とここで日付違いの同じ列車に2度すれ違うことになる。
これも長距離列車、トワイライトEXPならではのこと。
向こうはこれから1日近くあり、こちらは間もなく終着。
ちょっとさびしいような、残念なような・・・
さて、トワイライトEXPにはもう一種類スイートルームがあります。
機会あってこちらも乗れたのでどうぞ。
残念ながら下り列車1号車の展望スイートはなかなか一般販売に
まわることがありませんでした。 近ツーの「インペリアルプラン」など
特別なツアー優先だったので。 でも上りは視界も悪いためツアーに
組み込まれず一般でも買うことができました。
今日乗る列車をお迎え。 ↑この車輌のこの部屋に乗ります。
西の里信号場
下りが日本海の夕日なら、上りは噴火湾の黄昏が見られます。
道内最後の停車駅 洞爺。
これから12時間、ドアは開きません。
列車交換のため少々停まるのでホームで記念撮影タイム。
函館~青森間は進行方向が逆むきになるため最後部になる。
青函トンネルをじっくり見られるのは、この部屋の特典です。
吉岡海底駅
青森操車場で接近する新たな牽引機。
またここから長い道中顔をつきあわせることになる。
長岡駅です。 不覚にも新津は寝過ごしました!
記念撮影用に持参したHOゲージの1号車と乗車証明書
この角度から機関車付け替えを見るのも新鮮です。
いつもならホーム上の人になっている場面です。
2012年 大沼
《最後の乗車》
トワイライトEXP乗車の最終回は2014年1月でした。
もう一度でも2度でも乗るつもりでしたが結局最後になりました。
楽しんで乗っちゃったので車内写真もあまりありませんが・・・
最後のころの朝食。
とても手のこんだものでした。 美味!
薄暮の大沼駅を駆け抜ける。(2012年)
カーブを曲がって見えなくなるまで見送った
赤いテールランプが目に焼きついています。
2015年3月、トワイライトEXPも最後のときを迎えました。
1番好きだった列車の運転終了とともに、私の乗り鉄も終わりに
しました。(これからも列車にこだわらずに旅は続けます!)
さようなら、トワイライトEXP ・・・
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