セルフうどん店ビギナー客の心得
どこにでもあるセルフ方式のうどん屋さん。
今日も相変わらずどかーと列ができてる。
さあ、いよいよあなたの順番がやってきた。
ここで緊張して「牛乳とコロッケパン」とか
マジボケしてはいけない。
ここは学食ではないのである。
「連番で10枚と…バラで20枚」などとも
言ってはいけない。
ここは年末ジャンボの販売所でもない。
深呼吸をいっかい。 しなくてもよい。
積み上げられてるお盆を一つ取り、
カウンターの前にずっとつながっている
レールの上によいやっ!と乗せる。
あなたが乗ってはいけない。
さすが合理的な讃岐のうどん屋さんは
トヨタ型移動方式を採用しているのだ。
白い前かけのおっちゃんが訊いてくる。
「(^O^)なんにしましょ?」
「うどんに決まってるやん( ̄_ ̄ i)」
そーゆー使い古されたボケは要りまへん。
おっちゃんもそこまでヒマではない。
この場合、あなたは出来る限り速やかに
単語の羅列で注文するのが望ましい。
「かけ、小」
ここで20秒以上考え込んでたりすると
確実に後方より「はよせーやー」的な
クレームが飛んでまいります。
「ここは善通寺さんの拝殿やないぞ」
とゆー罵声も来るでしょう。
あらかじめ並んでる間に決めとくべきです。
ここで多くの観光客が、かなりの確率で
大きな間違いを起こします。
「えーと…讃岐うどん、ひとつ!」
ノリのいい店だと、客の多くがいっせいに
ドテ!と椅子から転げ落ちる。
「なんでやねん」とツッコミもくる。
そーゆー場合は、あせらず驚かず
「うどんだけに、ごメンして!」
…とボケるのが正しい讃岐の礼儀です。
本日はとりあえず「かけ」を1玉注文する。
すると、おっちゃんは手慣れた手つきで
丼にポトっ!とうどん玉を入れただけで
あなたに渡してくれる。
「スープ入ってへんやん」
…怒ってはいけない。
…スープと呼んでもいけない。
ダシは後で好きなだけかけますねん。
その前に。
すぐ後ろに、ステンレス製の容器に
お湯がぐつぐつ湯気を上げとりますんで、
用意されてる「たも」(丸い網)を手に取り
中にうどん玉を入れる。
丼は入れてはいけない(ま、入らへん)。
お湯の中にどぼ!っと投入し温める。
中にうどんを放流しちゃダメよ。
確実に回収できなくなります。
あなたが湯につかってはいけない。
んな奴はいない。
熱いのが好きな人は10秒以上。
もっと熱いのを好む人は20秒。
さすがに「わしゃ熱いの平気なんじゃ」と
耐熱自慢をして1分以上も入れちゃうと、
うどんが中でうにゃうにゃになるので
注意が必要です( ̄^ ̄)
ちなみに僕はぬるめの麺が好きやから
この行程を省くタイプの人です。
温もったら、たもを振ってよーく湯を切り
うどんを丼に帰還させる。
ラーメンのノリで「何とか燕返し!!」とか
いいながら床にお湯を飛び散らせたり、
びゅんびゅん振り回してもいけません。
はりたおされます┐( ̄ヘ ̄)┌
さて、ついにダシを入れるかとゆーと、
いやいやまだ早い早い。
トッピングの天ぷら(揚げ物)を選ぶ
…とゆー夢のような行程が待っとります。
僕のお気に入りはゲソ天とチクワ天。
サツマイモやかき揚げもまいう~~。
丼に入れるもよし皿に取るもよし。
個人の自由が尊重されるべき部分
なので何も言うまい( ̄* ̄ )
おにぎりやお寿司もどぞ(* ̄Oノ ̄*)
おでんもどぞ(* ̄Oノ ̄*)
多くの場合、ここでいったんレジに並ぶ。
まだ未完成ながら、先に売買契約と
対価の授受を済ませてしまうのだ。
その方がより自由度の高いフィナーレを
迎えることができますねん( ̄▽ ̄)
「全部で…400円です」
「やすっ!」
さあ、お盆を手に持り自由に動くのだ!
目指すはネギと天かす(揚げ玉)の卓。
ほとんどの店では、この素敵な両者を
自由に好きなだけ入れることができる。
わさ! わさ! と豪快に行きましょう。
まあ、10わさ以上入れると、店員さんの
スルドイ視線が刺さってくるので注意。
そしてよーやく、あなたにもダシを入れる
感動の時間がやってまいります。
小型の水道の蛇口みたいなのが並んだ
ダシコーナーで自分で好きなだけ入れる。
どぼどぼどぼ…
なみなみいっぱい入れても誰も怒らへん。
いきなり口飲みはしてはけない。
やけどします。
こうしてあなたは、
讃岐うどんの完成の瞬間を迎えるのです。
おめでとうございます:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
ただし、ご注意!
僕がほんとに見かけた観光客のお姿。
どぼどぼどぼ…とダシを入れながら、
ふと蛇口の横の貼り紙を見たお父さん。
自分のミスに気づいて天を仰いだ。
「麦茶やん!」