でぶるまんしゅーじですねん(間もなく閉鎖) -176ページ目

青春の悲喜劇 in 小豆島ロケ

僕、TVプロダクション新人時代の最初の2年間は、

地方自治体の広報番組のディレクターさんでしてん。


岡山市、岡山県、香川県、高松市、坂出市…

雪の山間部や島での泊まりロケとか、

面白い経験をいっぱいさせていただきましてん。


m(_ _)m感謝感謝。



さて、香川県の広報で、小豆島ロケに参加した時のこと。


島の産業を紹介する内容で、企業さん数件をロケして、

その日、最後にお邪魔したのが町の鉄工所さんやった。

すごく親切で面白い社長さんにインタビューして

無事にロケは終了しましてん。

:*:・( ̄∀ ̄)・:*:わーいわーい。


帰りのフェリーでのことーーーーーーーーーーーーーー

瀬戸内海に沈んでいく夕日があまりに綺麗なんで

「ぜひ写そ~!」…とゆーことになって、

カメラマンさんと一緒にフェリーのデッキに出て、

撮影の準備を始めましたの。

「おーい、テープはまだ残ってる?」

「あ、この中の…最後のがまだ半分あります」

僕が、テープの入ったバッグを渡そうとしたら、

ちょうど伸ばしてきたカメラマンの腕にぶつかって、

はずみでバッグが宙を舞った。

「わ」

「わ」

床に落ちたバッグから、テープが1本飛び出た。

「わ」


「わ」

オレンジ色の紙ラベルの入ったUマチックテープが、

夕日でさらに鮮やかにオレンジ色に染まりながら、

同じオレンジ色をした海面へ。

「わ」

「わ」

ちゃぽん。

「…」


「…」

もはや2人に言葉もなく、撮影済み取材テープは、

金色の波間をちゃぷちゃぷとのんきに浮かんで、

どんどん遠くに去っていったのでございました。

(T▽T;)


結局、最後の鉄工所の部分の再ロケを後日敢行。


「ま~、人生、いろんなことがありますよ」

社長さんは、平謝りの僕に笑ってそ~言って、

全く同じ再インタビューを快く引き受けてくれた。

「でも、3度目の取材には来ないでくださいよ(^o^)」

「へへ~~m(u_u)m」


納期ギリギリの撮影をなんとか終わらせて、

「ほ~( ̄. ̄;)よ…よかった…」

…とぐったりと車に乗り込んだ僕を、

社長さんは手を振って送り出してくれたのです。

あの姿は忘れんな~。

ほんまに感謝感謝でしたm(_ _)m



…が。 まだまだ話しは続くんだなこれが。


それから約5年が経過ーーーーーーーーーーー


小豆島での情けない失態をトラウマに抱えながらも、

CMや地方バラエティの製作をやってた僕に、

ふたたび小豆島ロケのお仕事が回ってきましたの。

バラエティ番組の1コーナーのENGカメラマン。


「おーし!リターンマッチじゃ待ってろ小豆島!」


身勝手な対抗意識を燃やしつつ、フェリーで島に到着。

「ふふふ、懐かしいゼ、この光景( ̄_ ̄)」


今回の取材内容は、体験乗馬もできる馬の牧場さん。


「ほおほお小豆島で馬の牧場ですかー」

そうプロデューサーのIさんに訊いたら、

「本業は別にあって、工場の裏に牧場があるらしいよ」


「…実は僕、小豆島でやーな失敗の経験がありましてね」


5年前の事件を話したら、スタッフみんな大笑いしてくれて、

めちゃめちゃ僕もノってきたわけです。


「( ̄▽+ ̄*)よーし、今回のロケはうまくいきそーや」


やがて車はある建物の前に停まった。


「…あら( ̄_ ̄;)」


動揺する僕に、Iさんが言った。


「目的地に着いたで~。…ほら、あの人が牧場の人や」


5年前のまんま、鉄工所の社長さんが手を振ってた。