フォースアウト | 野村孝博のブログ

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 全国高校野球選手権山梨県大会は日本航空高等学校が優勝し、甲子園への切符を手にしました。決勝戦は7-1で東海大甲府を下しましたが、準々決勝、帝京三校戦では延長にもつれ込む接戦となりました。

 

 この試合、両チーム無得点のまま8回を終わり、9回表に帝京三校が1点を先制しました。それまで投げてきた先発投手が二塁打、三塁打の連打を許しましたが、交代した投手が後続を断ち最少失点で9回表を終えましたが、帝京三校の有利は変わりません。しかし、その裏、日本航空も同点に追いつきなおも二死満塁のチャンスです。ここで見事にセンター前ヒットを放ちサヨナラ勝ち、ベンチからチームメイトが出てきて歓喜に包まれていましたが、この歓喜の輪に一塁走者が二塁ベースを踏む前に加わってしまい、目ざとくそれを観ていた帝大三校の選手が二塁ベースを踏んでセンターゴロでアウト、延長戦に入りました。

 

 これは一塁走者のボーンヘッドでしょうね。しかしながら、こうした場面まで想定して指導をしていたかと言われれば、そこまで指導も行き届かないでしょう。いや、私くらいでもフォースプレーは理解できているし、一死一三塁の場面では、三塁走者が先にホームベースを踏んでも、一塁走者と打者走者はフォースアウトで得点にならないなんて言う場面は何度も観ています。高校まで本格的に野球をやっているのですから、それくらいは知っているのでしょうが、同点で最終回の裏、満塁の一塁走者なんていうのはなかなか注目されませんし、そうした場面を想定することも無いでしょう。

 

 しかし、これで流れはすっかり帝大三校に傾きました。日本航空としては「勝った、終わった」と一安心したところから試合に引き戻されるのですから大変です。延長はタイブレークではありますが、帝大三校は2点を取りました。しかし、ここから10回裏に3点を取りひっくり返すのですから凄いです。どちらの応援しているわけでもありませんが、9回裏の一塁走者の気持ちになれば、日本航空が勝ってくれてよかったです。そんな劇的な試合を経て、先述したように日本航空が甲子園に進むこととなりました。

 

 プロ野球に比べると、高校野球を観る頻度は少ないのですが、こうした試合は高校野球ならではだと思います。後から報道で知りましたが、こうした試合を知ってしまうと、今年はしっかりと高校野球を観てしまいそうです。