5年で資産を倍にする「ずぼら長期投資」 | 野村孝博のブログ

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 松田二朗著「臆病なサラリーマンが見つけた!5年で資産を倍にする『ずぼら長期投資』」を読みました。著者はタイトルにある通りサラリーマンで、著者スクールで共に学んだ同期です。先月読んだ「中学受験なしで難関大に合格する新しい学力の育て方」の著者ヒロユキ先生も同期で、同時期に3人同時に出版できるなんて言うのはとても感慨深いです。

 

 「ずぼら長期投資」とは、「将来的に値上がりが期待できる実物資産を購入し、長期間ほったらかしにしておける投資のこと」だそうです。そんなうまいはなしがあるモノかと思ってしまいますが、著者が紹介しているのはアンティークコイン、ウィスキーカスクと私の全く知らない世界のお話でした。アンティークコインなんていうと、「派出所」のインチョキ堂とかを思い出してしまいますが、小学生の頃は農家だった母の実家で寛永通宝などを見つけて「これ、ずっと持っていると高く売れるかな?」なんて喜んでいた記憶がありません。もちろん、持っておりません。アンティークコインは新たに供給されることはありませんから、価値が下がることは無いとあり、確かにそうだなと思いました。でも、私は無くしてしまいそうなので、ちょっと厳しいかもしれません。預かってくれるサービスもあるそうですが、それにお金をかけるのもちょっと憚られます。

 

 ウィスキーカスクのカスクは「樽」のことで、樽詰めしたウィスキーを購入して、熟成させる期間を経ることで価値が上がっていくというものでした。著者は、この投資からウィスキーにも詳しくなり、ウィスキーについても詳細に解説されていました。本文中には「他人が何を言おうと自分が理解・納得できないものは購入すべきではない」とありましたが、アンティークコインにしてもウィスキーにしても著者は自らの投資対象について相当勉強されていることが分かりました。

 

 また、投資に関する本からの引用も大変な量でした。投資そのものについてと、投資対象についての知識が半端でないことがよくわかりましたが、これだとタイトルの「ずぼら」と相反してしまいますが、要は投資に踏み切る前にしっかりとした調べをした上で、いざ投資に踏み切ってからはずぼらで良い投資対象だということでしょう。

 

著者はいわゆる苦学生で、奨学金を借りて進学しています。奨学金を借りた経緯や、その後の投資の失敗などについて、著者の経験に基づいて書かれておりますが、そうしたエピソードも踏まえて一番重要なのは「自己責任」ということでしょう。これは投資に限らず、人生全般にいえること、肝に銘じておきたいと思います。