臓器相関からみた骨粗鬆症の病態 | 野村医院@横浜市のブログ

野村医院@横浜市のブログ

はじめまして!!横浜市栄区にある整形外科医院
”野村医院”のスタッフによるブログです。
皮膚科、耳鼻科、内科の専門医も非常勤勤務しており
周辺地域に根差したクリニックです。

みなさんこんにちは。野村医院です。

 

今回は骨が体内にて、どんな役割をしているのか記載します。

これを知ることで骨が悪くなるとどうなるのか?

そうならないために骨密度検査など行って

QOLを上げていってもらえたらいいなと思います。

 

早速学んでいきましょう!

 

では、まず「骨の全身の代謝調整」についてです。

一例として腎臓という臓器があります。

これは簡単に言えば体内の血液フィルターと思ってください。

骨と腎臓の相関関係ですが

骨の細胞(骨細胞)はFGF23(血液中のリンと呼ばれるミネラルを調整するホルモン)を分泌し腎臓にてリン排泄を促し血清リン濃度の調整を行っています。

リンはカルシウムとが結合し骨以外の様々な組織に沈着して

異所性石灰化を引き起こします。

血管に沈着すると動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞を引き起こし、

関節では関節炎、皮膚だとかゆみの原因になったりします。

 

骨は体を支える支持組織としての従来の役割を超えて

全身の代謝調整を行っていますし、

反対に骨以外の臓器の代謝が骨代謝に影響を与えています。

つまり、骨と臓器は相互に作用しているのです。

 

現在の医療では

骨以外の臓器をターゲットとした治療が

骨代謝に及ぼす影響など、更なる検討が行われています。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

以下;臓器相関による代謝調節図

今回は腎臓に特化して説明しましたが

様々な臓器と骨は関係があることを覚えておいてください