3月11日
東日本大震災から8年の今日この日に読んでもらいたい絵本を2冊ご紹介します。『かぜのでんわ』いもとようこ (金の星社)山の上にある一台の電話。電話線は繋がっていません。今日も誰かがやってきました。岩手県大槌町に現存する「風の電話ボックス」は会えなくなった人に電話をかけるように想いを伝える空間になるようにとガーデンデザイナーの佐々木格さんが自宅の庭に置きました。電話機の横には風の電話は心で話します静かに目を閉じ 耳を澄ましてください風の音がまたは浪の音が或いは小鳥のさえずりが聞こえたなら あなたの想いを伝えて下さいと書かれています。この絵本は、この「風の電話」をもとに作られたそうです。私たちも遠くからでも被災地の声が聞こえるよう耳を澄ましたいと思います。『はなちゃんの はやあるき はやあるき』宇部京子 さく 菅野博子 え (岩崎書店)岩手県野田村保育所では日頃から津波を想定し地道な避難訓練をしていました。90名の小さな命が守られたのは「自分で自分の命を守ること」と伝えられていたからでしょう。今日ある命を大切に大事な人がそばにいる幸せを改めて感じる日です。