◆ニュースから あまりにも国民の思いと乖離する「安倍元首相の評価」 | のむらりんどうのブログ       ~君知るや ふたつの意識~

のむらりんどうのブログ       ~君知るや ふたつの意識~

2002年9月22日の早朝。目覚めて布団の上に起きあがった瞬間、私は「光の玉(球)」に包まれたのです。以来、「自我」(肉体と時間に限定されたこの世に存在する私)と、「真我」(肉体を超えて永遠に宇宙に実在する私)の、ふたつの意識を持って生きています。

 

 

    外面(そとづら)は良くても

         内政では脇が甘すぎた?

 

 

     凶弾に倒れて、はや20日――。安倍元総理の

    業績と人となりについては、それぞれのメディア

    が連日、細かに報じています。

 

     ただ、これほどまでに国の内と外とで「評価」

    が違う現象を、どう考えればよいのか――

 

【高い評価】

 その第一は、中国による世界戦略の向こうを張って、インドで言い放った「自由で開かれたインド太平洋戦略」があります。軍備で現在の日本の力量を計るとき、かなりの根性を持っていないと言えない。時宜を得たその構想は、インドをはじめ米国や西側の思惑と合致したからでしょう。逆に近隣関係国からの懸念もあるなか、日本の総理のこのような「大胆で先見性をもった戦略的」発言は歓迎される一方で、大なる責任が伴います。

 

 そのような論評が新聞、雑誌で取り上げられるなか、けさの産経新聞(2022年7月28日付・総合面「阿比留瑠比の極言御免」で阿比留氏が次のように述べています。        (引用します)

 

 ………………………………………………………………………………………………………

 月刊『Hanada』の「安倍晋三元総理追悼大特集号」(9月特大号)を手に取ると、戦略論研究の世界的権威として知られ、安倍氏とたびたび意見交換してきた米歴史家のエドワード・ルトワック氏が、こう振り返っていた。

 「私は世界各国の首脳やトップに対して定期的にアドバイスを行っており、実に光栄なことだと思っているが、安倍晋三というリーダーは、そうした世界のリーダーたちとはさらに別ランクの人間であると本心から思った。何がその差を生んでいるかといえば、彼には『深み』がある」

 あまりに皮相的で、醜聞探しばかりを好む日本の安倍氏をめぐる報道との落差に、思わずめまいすら覚えた。ルトワック氏は15日の本紙朝刊でも、こんなコメントを寄せている。

 「安倍氏は戦略を学問として研究したことはないが、戦略を本能的に理解し、生まれつき戦略的な思考を身につけていた」

 

           チャーチルに比肩

 実は以前、これとほぼ同じ趣旨の話を聞いたことがあった。安倍政権時代、安倍氏とルトワック氏との会談に同席した外務省幹部からである。幹部が安倍氏をどう見たかと尋ねると、ルトワック氏は答えた。

 「私は安倍氏にいろいろな話をした。中国の習近平国家主席についてもインドのモディ首相についてもレクチャーしたが、安倍氏は全部分かっていた。安倍氏に教えることは何もない。彼はおそらく学問的に戦略論を系統的に学んだわけではないだろうが、生まれついての戦略家だ」

 そこで、幹部が「生まれついての戦略家というと、ほかに誰がいるのか」と聞いたところ、ルトワック氏は少し考えてこう語った。

 「英国のチャーチル元首相がいる」

 第二次世界大戦の最中に首相に就き、危機的状況にあった英国を勝利に導いたチャーチルの名が飛び出したことに、幹部は驚くとともに納得したと話した。…………

 ………………………………………………………………………

 

 そうなんです。

 海外からの「安倍絶賛」――それはそれでありがたいことですが、その「言葉」を担保するには、日本は政治、経済、軍備……と、物心両面でかなりの“努力”が必要になります。

 さて、この後を岸田総理はどのようなビジョンを持って「日本丸」を進めていくか、国民として見守り、かつ応援したい。

 

 

               +

 

 

 そんな中、今回の「安倍元総理が襲撃される」という悲劇の原因は、カルト・セクト宗教によるものでした。事件以来、「自民党の政治家」と「統一教会」との蜜月ぶりが取りざたされています

 

 自民党の領袖だった安倍元総理が「祝福のビデオメッセージ」を統一教会の友好団体に送るという、常識では考えられない行為をしています。また、選挙では国会から地方議員までが教会側の応援を受けるという、その内情が次々とメディアで取り上げられています。

 最高に驚いたのが、国家公安委員長の二乃湯智氏までが絡んでいるという体たらく…。開いた口がふさがらない。この国の“防衛意識”の甘さに言葉もない。

 

 

 総括のため、先日の朝日新聞の「社説」(2022年7月22日付朝刊)を書きとめておきます。

                        (引用します)

 …………………………………………………………………………

  <社説> 

   旧統一教会 政治との関わり解明を

 

 安倍元首相を銃撃した容疑者の動機や背景が、徐々に明らかになってきている。母親が宗教団体に巨額の献金をしたことで人生を狂わされ、教団の「シンパの一人」と位置づけた安倍氏に矛先を向けたようだ。

 身勝手な言い分であり、到底許される行いではない。だが、この宗教団体・世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の活動はかねて問題視され、被害者は多数にのぼる。凶行に至る経緯とともに、教団と政治とのかかわりを解明して、今後の対策につなげなければならない。

 教団は、日本では1960年代から独自の教義を掲げて信者を増やし、反共産主義を唱える政治組織・国際勝共連合とともに勢力を広げた。80年代以降、霊感商法や合同結婚式への批判が高まり、安倍政権下の7年前、名称変更の申請が文化庁に認められた。

 元信者らが起こした民事裁判では、教団側の非を認める判決が30件以上言い渡されている。正体を隠しての勧誘や、判断力を失わせて高額のつぼや印鑑などを売りつけるやり方が違法とされ、特定商取引法違反で有罪となった関係者も多い。

 全国霊感商法対策弁護士連絡会によると、確認できた金銭被害は昨年までの約35年間で総額1237億円を超す。それでも氷山の一角に過ぎないという。

 教団の伸長を支えた大きな要因として、連絡会が挙げるのが政治家の存在だ。

 教団が関連する集会に参加したり、祝辞を寄せたりする。それが「お墨付き」となり、人々が信頼し、被害が広がる――。

 連絡会はそう指摘し、政治家に対し、教団の支援を受けたり運動に賛同するあいさつを出したりしないよう繰り返し求め、昨年9月に教団の「友好団体」にビデオメッセージを送った安倍氏にも公開抗議文を出した。容疑者はこのメッセージを見たと供述しているという。

 この団体には安倍氏名義の祝電が06年にも送られ、当時官房長官だった氏の事務所は「誤解を招きかねず、担当者にはよく注意した」とコメントした。なのになぜ、昨年は自身の映像・音声という、より踏み込んだ対応になったのだろう。

 選挙活動の組織的支援や政策への介入など、教団と政界の関係は種々取りざたされる。岸信介元首相以来の付き合いといわれる自民をはじめ、各党・各議員は自ら調査し、結果を国民に明らかにする必要がある。

 入信した本人、親族、いわゆる2世信者など、苦悩を抱える人は少なくない。問題の放置が被害を深刻化させてきた。支援の手をどう差し伸べていくか、社会が直面する重要な課題だ。

 …………………………………………………………………………

 

              

                                          +

 

 

 さてさて、「安倍元首相の国葬」は確実に行われるでしょう。現首相が言明したのですから。一部国民の「反対」で、取りやめることはありません。それが国家権力というものです。

 しかし私は、今回ばかりはおかしいとの思いがふつふつと湧いてきます。「安倍元総理」と「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の関係は、信教の自由を超えた異形のものがそこにはあった(ある)と指摘したい。「国葬」はやめて、「自民党葬」にすべきです。

 そして、健全な日本人の家庭を毀し、恬(てん)としていられるようなカルト教団はその責任をとって、この世から退場してもらうしかありません。

 

               (記 2022.7.28 令和4)