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こちらは愛知県一宮市にある自立学習塾の塾長が普段の指導や時事ネタなどから思いついたことを書いてるブログです。(割とよく読まれている記事は↓参照)
他の塾の先生のブログのように要点を押さえて簡潔にまとめるというよりは、あまり役に立たないことをとりとめもなくダラダラ書いていることが多いので、あらかじめご了承ください。
上っ面な綺麗事だけを書くのはあまり好きではないため、なるべく現場のリアルから感じていることを綴っていければと思います。
先週、文科省の審議会での慶応の塾長の提言が少しニュースになりました。
その提言書がこちらで特に話題となったのが国公立大の学費についての部分。
要は「国公立大の年間授業料が安すぎて、私立大が競争できずに経営を圧迫するから、今の3倍の150万円くらいにしろ!」ってことです。
まぁ、私大の代表みたいな立場からのポジショントークでしょうが。。
はぁ?
って感じ。
自分たちは入学者確保のために推薦やらAOやら内部進学やらで定員の半分を埋めて、一般入試でも2教科、3教科だけにして見せかけの偏差値だけ維持しつつ受験生へのハードル低くしまくってるのに、こういうこと言いますか。。
学費のことがネックになって私立じゃなくて国公立目指して5教科みっちり学習してる子たちだってたくさんいるのに。
受験生の立場からしたら、授業料は安くとも国公立の間口の狭さや入試科目の多さは結構高めのハードルでしょ。
塾講師的にはむしろちっとも勉強もせずに入れてしまうFラン大の補助金打ち切って、国公立大の学費はタダにしてほしいくらい。
先ほどの慶応塾長の提言はちゃんちゃらおかしいと思うけど、それでもバカにできなかったりするんですよ。
こういう私大からの要望を受けて国公立大の授業料って引き上げられてきましたからね。
70年代は確か3万円くらい(もっと前は1万2000円)で、自分が大学生のときには30万ちょっと。
それが今はすでに50万円台なんで。
年間授業料が一桁万円の時代ならそれこそ親の援助なしでもなんとかなったのが国公立大のいいところでもあったわけです。
自分が学生時代にも安い寮で生活してる同級生はいたし、女子でもアパート代では高くつくから民家の「間貸し」で暮らしている子もいました。
もちろん、奨学金を借りたり、授業料免除の申請をしててですよ。
「高校生の頃から奨学金もらって、それで進学できた」という子も何人かいました。
今だって田舎に住んでて、大学進学する際に一人暮らし必須であれば、決して楽な状況ではない子も多いでしょう。
そういう家庭のことなんか微塵も考えていない上記の提言はさすがにSNSでも反発買ってましたね。
ちなみにこのKO塾長さんは伊藤忠の創業家の一族ご出身で、幼稚舎から大学までエスカレーターで慶応。
「現代日本の貴族」みたいな方なので、苦学生の存在なんて視界に入っていない可能性はあります。
そんな人に「国公立の授業料をもっと引き上げろ」と言われて、これが通った日には「その審議会の人選おかしくね?」ってなりませんかね。
自分としても通ってきた道だし、周りにも同様の連中がいた環境からの思いが強い部分もあり、国公立大の授業料は下げるのは無理にせよこれ以上引き上げてほしくないなと思います。
受験勉強とはあまり関係ない話になってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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