木管五重奏によるとびきりのモーツァルト | 興味の赴くままに

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クラシックのレコード音楽鑑賞と山歩きと野茂投手が好きで歴史の進歩を信じる壮年が、興味の赴くままに綴るブログです。
特に好きなのは、音楽ではモーツァルトの全部、ベートーヴェンとブラームスの交響曲、山では剣岳と鳥海山。
そして、スポーツでは野茂投手です。

ほとんどあらゆる楽器や楽器編成のための美しく素晴らしい作品の数々を残してくれたモーツァルト、そのモーツァルトには何故か木管五重奏作品が無いのですが、この編成で20年以上に亘って幅広く活動しているアンサンブル・ミクストによる、とびきりのモーツァルト演奏会を聴きました。


日本モーツァルト愛好会例会に登場してくれたのです。


このチラシにある通り、「劇場支配人」序曲、アレルヤ、セレナーデ第11番の3曲と《その他おたのしみプログラム》は、いずれもこの木管五重奏用に素敵に編曲されていて、どれもこれも楽しめました。

演目は、前半が、「劇場支配人」K486の序曲に続いて、「きらきら星変奏曲」K265、そして「魔笛」からのアリア5曲。
後半が、アレルヤK165、「5つ星!モーツァルト協奏曲集」、最後はセレナーデ第11番K375。
いずれの曲でも編曲の妙が光ります。

中でも素晴らしかったのは、「魔笛」からの5つのアリアと、協奏曲集です!
5人それぞれが活躍できる見せ場満載の編曲を、皆イキイキと楽しんで演奏しているのが伝わって来て、聴き手を幸せな気分にさせてくれました。

「魔笛」からの5つのアリアは、次の5曲です。

 第3番「この肖像の魅力的な美しさ!」

 第4番「恐れなくても良い」
 第8番「お前の魔法の音はなんと強いことか」
 第13番「誰でも恋の喜びは知っている」
 第14番「地獄の復讐は私の心の中で」

そして、「5つ星!モーツァルト協奏曲集」は、アイネ・クライネ・ナハトムジーク抜粋の調べの中に、フルート、ファゴット、クラリネット、オーボエ、ホルン、それぞれの協奏曲のさわりが3分ほどずつ挿入されるという、おしゃれなアレンジで、各楽器の出番になると奏者が立ち上がって伸び伸びと妙技を聴かせてくれました。


最後のセレナーデ第11番は、モーツァルトが書いたスタイルはフルート以外の4楽器2本ずつの八重奏で、そのフルート入り五重奏用編曲版が演奏されました。


このアンサンブル・ミクスト、2003年に東京芸大の5人の学生によって結成された木管五重奏団で、私がフォローしているフルートの梶川真歩さんをはじめとする全員が、20年を経てその音楽と美男美女ぶりに益々磨きがかかって来ました。

今日はファゴットの中田小弥香さんが出産のため、5人の後輩の石井野乃花さんが代役登板しましたが、しっかり溶け込んでいました。


アンコールに「アヴェ・ヴェルム・コルプス」プレゼントしてくれました。

飛びキリのモーツァルト三昧を満喫でき土曜午後でした。